困ったとき図鑑

芯が残った(芯・硬さ)

炊き上がった粒の中心が白いまま硬く残り、噛むとその部分に当たる状態です。外側はやわらかいのに中だけ硬い、冷めてから硬さがはっきり出る、という出方をします。同じ釜の中で場所ごとに差が出ているなら炊きムラが出たのほうも併せて見ます。中心まで糊化(α化)が届いていない、という一点に集まる状態で、そこへ至る条件は複数あります。

パサパサになった(芯・硬さ)

炊き上がった粒がほぐれすぎて水分が少なく感じる状態です。つやが弱く、しゃもじを入れると粒どうしが離れて乾いた手ごたえになります。茶碗に盛るまで置いた時間が長いほど強く出ます。粒の中心が硬いのであれば芯が残った、粒が割れて口当たりが荒いのであれば米粒が砕けたのほうです。どちらでもなく全体が乾いているときが…

炊きムラが出た(芯・硬さ)

炊き上がりをほぐしたときに、同じ釜の中に硬い粒とやわらかい粒が混ざった状態です。釜の縁だけ硬い、上のほうが乾いている、底が水っぽい、というように場所によって仕上がりが違います。釜ごと全体が硬い・やわらかいのであれば芯が残ったやべちゃついたのほうで、加水量という釜ごと一律の条件だけでは説明が付かないのがこの症状です。

玄米が硬い(芯・硬さ)

玄米や分づき米を白米と同じ手順で炊き、噛み切りにくい硬さが残った状態です。表面はふくらんでいるのに中心に芯があり、冷めてから硬さがはっきり出ます。白米で同じことが起きているなら芯が残ったのほうを見ます。ぬか層が残っている米では、白米の手順をそのまま当てた時点で起きやすく、珍しい失敗ではありません。

べちゃついた(べたつき・水っぽさ)

炊き上がりを混ぜたときに、粒の輪郭がぼやけ、しゃもじに強くまとわりつく状態です。表面に水が浮いている、底のほうが糊のようになっている、という出方もします。形は残っていて全体がやわらかいだけならやわらかすぎた、洗う段階で粒が割れていたのなら米粒が砕けたのほうを見ます。芯が残ったのちょうど裏返しにあたる症状です。

やわらかすぎた(べたつき・水っぽさ)

粒の形は残っているものの、全体がやわらかく仕上がった状態です。噛んだときの抵抗が弱く、盛ったときに山が崩れやすくなります。輪郭が消えてしゃもじにまとわりつくところまで行っていればべちゃついた、粒が割れているなら米粒が砕けたです。好みの幅の中に入ることもあるので、条件を書き出してから判断します。

米粒が砕けた(べたつき・水っぽさ)

洗う段階や混ぜる段階で粒が割れ、糊のような口当たりになった状態です。とぎ汁がいつまでも白く濁る、釜の底に細かい欠けがたまる、炊き上がりが部分的に溶けている、という形で出ます。粒が丸ごとやわらかいだけならやわらかすぎた、輪郭が消えていればべちゃついたのほうです。割れは炊く前に決まっています。

炊いたごはんがにおう(におい・色)

炊き上がりにぬかのにおいが残った状態です。蓋を開けた瞬間や、茶碗によそったときに感じ、冷めると弱くなることもあります。古い米に出る脂のようなにおいは研ぐときからにおう、容器から移ったにおいは米びつの米がにおうで、においの種類ごとに見る条件が変わります。酸のにおいであればすっぱいにおいがするのほうで…

研ぐときからにおう(におい・色)

研いでいるときや炊き上がりに、脂のような古いにおいを感じる状態です。古米臭と呼ばれます。ぬかそのもののにおいなら炊いたごはんがにおう、容器から移ったにおいなら米びつの米がにおうで、こちらは米の中で進んだ変化に由来します。産地や品種の優劣の話ではなく、保管の条件と精米からの日数の話です。

黄色くなった(におい・色)

炊いたごはんが時間とともに黄色みを帯びた状態です。保温するまま置いたときに出やすく、においも一緒に変わることがあります。酸のにおいを伴うときはすっぱいにおいがするのほうで、扱いが変わります。炊いた直後から色が付いている場合は、保温ではなく水の側を見ることになります。この2つは経路が別です。

糸を引く(傷んでいるとき)

しゃもじや箸を持ち上げたときにごはんが糸を引く、指に強いぬめりが残るという状態です。においが変わっていないこともあります。この状態のごはんは口にしません。加熱し直して食べる、ぬめりの部分だけ取り除く、という扱いもしません。色だけが変わっているのなら黄色くなった、酸のにおいならすっぱいにおいがするです。

すっぱいにおいがする(傷んでいるとき)

保温や常温で置いたごはんから酸のにおいがする状態です。ねばりが強くなっている、味が変わっている、という形を伴うこともあります。酸のにおいがしたごはんは口にしません。においが弱いから大丈夫、加熱すれば戻る、という扱いもしません。色だけが変わっているのなら黄色くなった、糸を引くのなら糸を引くです。

カビのような点がある(傷んでいるとき)

米の粒やごはんの表面に白や青緑の点が見える状態です。粉をふいたように見える、綿のようなものが付いている、という形もあります。点が見えたものは口にしません。その部分だけ取り除く、洗えば落ちる、加熱すれば大丈夫、という扱いもしません。においだけが変わっているなら研ぐときからにおうやすっぱいにおいがするです。

冷蔵庫のごはんが硬い(冷やごはん・温め直し)

冷蔵庫に入れておいたごはんが硬くぼそぼそになった状態です。粒どうしが離れてぱらつき、口に入れても水分が戻りません。一晩置いただけで出ることもあります。温め直すと柔らかくなるのに、冷めるとまた硬くなるのが特徴で、温め直しても硬いのほうは加熱しても戻らない場合を指します。見る条件が別になります。

温め直しても硬い(冷やごはん・温め直し)

電子レンジで温めても粒の中心が硬いままの状態です。外側は熱くなっているのに中が戻らない、部分的に乾いて縮んでいる、という形で出ます。冷めるとまた硬くなるだけなら冷蔵庫のごはんが硬い、冷凍から戻して乾いているのなら冷凍したごはんがパサつくのほうで、どこから戻したかで見る条件が変わります。

冷凍したごはんがパサつく(冷やごはん・温め直し)

冷凍したごはんを温めたときに水分が抜けてパサついた状態です。表面に霜が付いていた、角が乾いて白くなっていた、という形を伴うこともあります。中心が硬いままなら温め直しても硬い、冷蔵から戻したのなら冷蔵庫のごはんが硬いのほうです。どこで水分が抜けたのかを、順に戻して見ます。特に凍らせるまでの時間と包み方が関わります。

米に虫がわいた(保管と虫)

米びつや袋の中に小さな虫や糸のようなものが見つかった状態です。粒に穴が空いている、粉が増えている、袋の口や容器の隅に集まっている、という形で気づきます。においが変わっているだけなら米びつの米がにおう、点が見えるのならカビのような点があるのほうで、扱いも見る条件も変わります。気づいた時点で、まず米を広げて選り分けます。

米びつの米がにおう(保管と虫)

米びつの米に、ぬかとは別のにおいが移った状態です。洗剤・食品・木や樹脂の容器のにおいが付いている、開けたときにこもったにおいがする、という形で気づきます。脂のような古いにおいなら研ぐときからにおう、炊き上がりだけに出るなら炊いたごはんがにおうで、こちらは炊く前の米の段階で付いています。どちらなのかで見る先が変わります。