OD缶

焚き火・火器

OD缶は、アウトドア専用の縦型ガス缶。

どんな道具?

上部にネジ山がある屋外用のガスカートリッジです。寒さに強い混合ガスが入っているものが多く、冬や標高の高い場所でも火力が落ちにくいのが持ち味です。110g・250g・500gの三サイズが一般的で、人数と日数で使い分けます。日本ガス石油機器工業会(JGKA)は、OD缶を含む屋外用ガス器具について、テント内での使用や複数台を並べての使用を避けるよう呼びかけ、使い切った缶にも微量のガスが残るため、再充填は絶対にしないよう注意しています。

選び方

夏の低地なら標準タイプ、氷点下が予想されるなら寒冷地向けの成分のものを選びます。バーナーとガス缶はメーカーを揃えるのが原則で、ネジ規格が合っていても指定外の組み合わせは自己責任になります。ソロなら110gか250gが扱いやすい大きさです。

使い方のコツ

取り付けは斜めに噛ませないよう、まっすぐ当ててから回します。シュッと音がしたらすぐ止めて締め直してください。直射日光の当たる場所や夏の車内に放置しないこと。使用中に缶が急に冷たくなったら、火力が落ちるサインです。日本ガス石油機器工業会(JGKA)は、テント内での使用や複数台を並べての使用を避け、火気から離して使うよう呼びかけています。NITEが報告した事例では、器具栓つまみを無理に回して接続部を壊したまま缶を取り付け、漏れたガスに引火したケースや、れんがで囲って使い缶が加熱されて内圧が上がり破裂したケースがあり、異音や異臭を感じたら直ちに使用をやめるべきだとしています。

手入れ・注意

使い残しは常温で風通しのよい涼しい場所に保管し、年数が経つと内圧が下がることがあります。NITE(製品評価技術基盤機構)は、炎天下の砂浜や河原、自動車の車内など高温になりやすい場所に放置しないよう呼びかけ、直射日光で高温になる車内は特に危険だとしています。日本ガス石油機器工業会(JGKA)は、使い切った缶にも微量のガスが残るため再充填は絶対にしないよう注意しています。空になった缶は自治体の指示に従い、ガスを完全に抜いてから処分します。NITEは、ガスが残ったまま捨てると収集時に火災のおそれがあるとし、ガス抜きは火の気のない屋外で行うよう案内しています。

出典

  1. 公的機関 製品評価技術基盤機構(NITE)(2021) 製品安全情報マガジン Vol.380「キャンプ用品の事故」
  2. 公的機関 製品評価技術基盤機構(NITE)(2021) 増加するキャンプ需要~初心者が守るべき注意点~
  3. 公的機関 日本ガス石油機器工業会(JGKA) アウトドア用ガス器具の安全な使い方

解説動画: CB缶とOD缶の違いと、寒い時期のガス選び/メガスポーツ

概要: 店頭に並ぶガス缶は、カセットコンロ用の細長いCB缶と、アウトドア用のずんぐりしたOD缶に大きく分かれる。さらに同じメーカーでも、安い標準品と高い上位品の2種類が用意されていることが多い。外見が似ていても中に詰められているガスの種類が違うため、値段だけで選ぶと寒い時期に火がつかないという失敗につながると説明している。

中身は3種類のガス: 缶の表示をよく読むと、充填されているのが液化ブタン、イソブタン、プロパンのいずれか、あるいはその混合であることが分かる。中身は液体で入っていて、気体になって出てくる。この3つは沸点が大きく違い、ブタンはおよそ0度、イソブタンはおよそマイナス10度、プロパンはマイナス40度以下とされる。安価なガス缶はほぼブタン単体で、沸点の高さがそのまま寒さへの弱さになる。

使ううちに火が弱まるドロップダウン: 液体が気化するときには周囲の熱を奪うため、使い続けると缶自体がどんどん冷えていく。気温10度ほどの場面でも、最初は普通に燃えていたブタンだけのガスが次第に炎を弱め、最後には消えてしまう。これがドロップダウンと呼ばれる現象で、真冬には最初から点火しないこともあり、買ったばかりのバーナーの故障と誤解されやすい

プロパンを混ぜられるのはOD缶: プロパンは低温でも気化しようとするぶん缶の中の圧力が高くなり、それに耐える強度の缶が必要になる。そのためCB缶にはプロパンがほとんど含まれず、缶が耐えられるごく少量しか混入できない。強度に余裕のあるOD缶では、上位モデルにプロパンが3割前後配合される。イソブタン95%と表記された製品の残り5%も、プロパンではないかと言われている。

秋冬に備えた選び方: 雪の中でキャンプをするつもりがなくても、これから寒くなる時期に出かけるなら、高い方のガスを1本は持っていってほしいと勧めている。ネットで見つけた安いガスをまとめ買いして、それだけで出かけないことが失敗を防ぐ要点。標高の高い人気のキャンプ場は特に気温が下がりやすく、さあ料理をしようという場面でバーナーが点かないという事態になりかねない