アルコールストーブ

焚き火・火器

アルコールストーブは、静かに燃える手のひらサイズの炎。

どんな道具?

燃料用アルコールを注いで火をつけるだけの、小さなストーブです。ガスボンベは空になっても約4オンス(約113g)残るのに対し、アルコールは使った分だけ荷物が減るのが強みだと、Tayson Whittaker(チャンネル名)は説明しています。音も、ジェット式のガスバーナーよりずっと静かだと比べています。ガス式は残量が分かりにくいのに対し、アルコールは量を計って持てる点も挙げています。同じ解説では、空き缶で作るペニーストーブや、アルミホイルの風防を自作する方法もあります。

選び方

Tayson Whittaker は、6日未満の山行ならアルコールのほうが軽く、7日分の燃料ではガス式より重くなると計算しています。ストーブ本体は、Tel the Hiker(チャンネル名)の燃料なしで17gのものから、係長けん(チャンネル名)の34gのものまであります。係長けんの五徳は52gで、本体と合わせても100g以下に収まっています。Tel the Hiker は、17gのストーブに29gの風防と110gのチタン製クッカーを組み合わせた一式を、軽くて効率のよい構成だと紹介しています。

使い方のコツ

Tayson Whittaker は、アルミホイルの受け皿に少量のアルコールを燃やして本体を温めると、炎が早く出ると試しています。初回は燃料が足りず12分で燃え尽き、2回目は6分13秒で、ガス式より約4分遅く沸きました。Tel the Hiker(チャンネル名)は、火力を絞れないので沸かす量だけ入れ、夕食の燃料は平均約15mlだったと話しています。同じ人は、風が当たると燃料が余計に減るとも話しています。消防(高槻市消防本部)は、メチルアルコールのゼリー状着火剤は炎が青白く見えにくく、燃えているか確認できなくても継ぎ足さないよう注意しています。

手入れ・注意

Tayson Whittaker は、使い残した燃料をボトルに戻して再利用できるが、こぼれやすいと話しています。Tel the Hiker は、使い切らないときは息で火を消してふたをすれば、燃料を残せると話しています。Tシマ(チャンネル名)は、4Lの大容量で買い、20〜60mlの小さなボトルに分けて持つと、必要な分だけ持ち出せると話しています。ドイツの論文(Rupp ら、2000年)の要旨は、閉じたキャンピングカーやキャラバンでガスやアルコールのこんろを使うと、不完全燃焼で一酸化炭素がたまりうると述べています。

出典

  1. 動画・英語 Tayson Whittaker Gas vs. Alcohol Stoves: Which Is Best For Backpacking??
  2. 動画・英語 Tel the Hiker The LIGHTEST and MOST EFFICIENT HIKING STOVE EVER!!!!
  3. 動画 Tシマ いつもアルコールストーブを使う理由
  4. 動画 係長けん 【キャンプギア】エバニューチタンアルコールストーブはキャンプで使えるのか検証!
  5. 公的機関 高槻市消防本部 ゼリー状(ジェル状)着火剤の使用方法は要注意!
  6. 論文・ドイツ語 Rupp W, Nadjem H, Thoma KH(2000) Alcohol stove as a source of CO poisoning in a camper

解説動画: アルコールストーブの火力を落とす方法と燃焼時間の比較/Tシマ

概要: エバニューのチタン製アルコールストーブは火力が強い反面、つまみのような調整機構がない。そこで五徳やスタンドの使い方だけで火力を落とす方法を試し、沸騰までの時間と燃え尽きるまでの時間を実測している。使ったのはストーブ34g、専用スタンド52g、十字ゴトク13g、500mlのチタンポットで、燃料30mlに水200mlという共通条件で比べている。

火力を下げる二つの方法: このストーブは炎の噴出孔が上下2段に並んでいる。五徳を使わずクッカーをストーブへ直に載せると上段の穴が塞がれて下段だけが燃えるので、火力が抑えられる。もう一つは専用スタンドを分解し、上半分だけをかぶせてストーブを載せる方法で、こちらは周囲を囲んだ形になるため風防の効果も残しながら火力を落とせる。

沸騰時間と燃焼時間の実測: 外での使用に近づけて弱い風を当てた条件では、スタンドや十字ゴトクを通常どおり使うと200mlの水が3分40秒から4分半で沸く代わりに、30mlの燃料は6分台で燃え尽きる。直置きやスタンド上半分では沸騰までが7分半ほどとほぼ倍かかるが、燃焼時間は13分前後まで伸びる。無風で試しても傾向は同じだった。

注意点と使い分け: 直置きはメーカーが想定していない使い方で、しっかり燃焼させてから載せないと置いた瞬間に火が消えるため注意がいる。また上を完全に塞いでしまうと燃えたものの逃げ場がなくなり、クッカーの底がびしょびしょに濡れて滴が落ち、沸くのにも時間がかかる。隙間は残した方がよい。 湯を早く沸かしたいときは普通に五徳やスタンドを使い、炊飯や煮込みなど強火で焦げやすい調理は火力を落として弱火から中火で長く使うという使い分けに落ち着いている。