ヒマラヤスギ

公園と庭の木

触れたときの扱い: 特に知られた刺激はない / 見ごろ: 一年中

名にスギとつきますが、マツ科の別の木です。遠くからでも分かる円錐形の樹形と、短い枝に束になって出る針葉で、公園と学校の象徴木として植わります。

ひと目の手がかり

最初に整理するのは名前です。ヒマラヤスギはマツ科ヒマラヤスギ属で、ヒノキ科のスギとは別の系統にあたります。姿は遠目で決まり、幹がまっすぐ立ち、枝が水平に張って先が垂れる円錐形は、街の針葉樹では他に代わりがありません。国土技術政策総合研究所「わが国の街路樹」の高木の本数では100位・5096本と道路沿いには少なく、公園と学校の象徴木として植えられてきました。敷地の角に1本だけ立つ例が目立ちます。

葉と樹皮

葉は長さ2〜4cmほどの針で、短い枝の先に20本以上が放射状に束生します。伸びたばかりの長い枝では1本ずつらせん状につくため、短枝と長枝の違いを同じ木の上で見比べられます。触れると先はとがりますが、クロマツほどの硬さはなく、握っても痛みません。樹皮は灰褐色で、若木ではなめらか、太るにつれて縦に浅く裂けて短冊状の板になります。

季節の見どころ(花・実・紅葉・冬芽)

10月から11月、上向きの雄花が枝先に立ち、大量の花粉が地面や車を黄色くします。球果は長さ7〜13cmほどの樽形で直立し、冬から早春に鱗片が根元から崩れて散ります。このとき先端の部分だけが薔薇の形をして落ち、樹下で見つかる形として知られます。常緑なので樹形は一年中変わらず、雪をかぶった円錐の姿も冬の見どころになります。

触れたらどうなるか

触れる機会があるのは葉と球果、そして秋の花粉です。葉先はとがりますが刺さる毛や汁はなく、皮膚の反応は知られていません。注意は秋の雄花で、風の日には黄色い花粉が大量に落ち、車や洗濯物に付きます。崩れた球果の鱗片は樹脂を含むので、手に付いたら石けんで洗います。落ちたものを持ち帰る前には落ちた実の持ち帰りを確かめます。公園の木には管理者があります。

まちがえやすい木

同じ円錐形という点ではメタセコイアとラクウショウが並びますが、どちらも秋に葉ごと落ちる落葉樹で、冬に裸になれば区別は済みます。名前で迷うスギは葉が鎌形に曲がって枝に密着するので、束になる針葉とは重なりません。マツの仲間の中では、葉が2本一組ではなく、短い枝に多数束生する点で分かれます。枝先が垂れる姿もこの木の側だけに出ます。