パップテント
テント・タープ
パップテントは、軍幕ゆずりの無骨な三角形のテント。
どんな道具?
軍で使われた携行天幕をもとにした、前面を跳ね上げて庇にできる三角形のテントです。焚き火を眺めながら過ごせる開放感が持ち味です。元は南北戦争の1862年に導入された二人用の小型天幕で、両軍の兵士があだ名の「ドッグテント」で呼びました(NCpedia)。南軍が米軍のシェルターテントを写して作りはじめたのは1864年で、業者のバトラー社は同年に13,560張ぶん(2枚1組で27,120枚)を納めました(The Liberty Rifles・Craig Schneider)。
選び方
米軍のシェルターハーフは、ほぼあらゆる天候で使えて、不満が出るのは帆布ゆえの重さだけでした(Makers Movement/海兵隊で野外指導をしていた配信者)。帆布は水を吸い、内側に触れた所から水が落ちるので、しわなくぴんと張ることが防水に欠かせません。重さは帆布のぶんで、濡れるとさらに増します。タープ1枚でもパップテント風に張れます。向くのは3×4m以上の長方形で、各辺にループが5つ以上、中央線にもループがあり、間隔が2m以上のものです(チキューギ.)。
使い方のコツ
2枚を中央で留め合わせ、両側をペグで固定してから最後にポールを立てます。先にポールを入れると倒れて張りも緩みます(FloridaBoy Survival)。角のループを引いて、隣り合う2辺がどちらもぴんと張る位置の真下にペグを打つと打ち直しが要りません。前後を先に留めて、脇は最後に留めます(チキューギ.)。張り終わったら、しわの残った面の綱を1本ずつ締めて平らにします。換気の不十分な場所でのたき火や調理は一酸化炭素中毒のおそれがあり、屋外の換気のよい場所で行います(NITE)。
手入れ・注意
火の粉で開いた穴は放っておくと広がるため、小さいうちにリペアシートを両面から貼って塞ぐと長く使えます。ポリコットンは濡れたまま保管するとカビと臭いが残るので、撤収後は必ず全体を広げて乾かします。
出典
- 動画・英語 Makers Movement DONT SETUP YOUR SHELTER HALF UNTIL YOU WATCH THIS!! how to set up the pup tent / shelter half RIGHT!
- 動画・英語 FloridaBoy Survival The Ultimate Guide to Setting Up a US Military Pup Tent Like a Pro
- 動画 チキューギ. 【決定版】タープで完璧なパップテントを作るテクニックを大紹介!このタープの張り方ができればテントは要らない!
- 動画 チキューギ. 絶対失敗しない!ソロベースを完璧に設営する方法|簡単で二度手間をなくすコツやテクニックを大公開!
- 資料・英語 NCpedia(2024) Dog tents
- 資料・英語 Craig Schneider(The Liberty Rifles) Fly Tents and Shelter Halves: Confederate Tent Production in Richmond
- 公的機関 製品評価技術基盤機構(NITE) テント「1. 一酸化炭素中毒に注意」
解説動画: パップテントを歪ませずに張る手順とペグダウンの順番/チキューギ.
概要: 以前公開した張り方に納得がいかなかったとして、同じ幕で設営手順を組み直した回。基本の考え方はタープの張り方と同じだが、ペグを打つ順番さえ押さえれば一発で決まるという。しゃべりながら張って13分22秒、そこからキャノピーを立ち上げて16分22秒と、実測時間も添えている。
立ち上げまでの流れ: 幕をファスナー側が上になるように半分に折り、その頂点の延長線上にポールを並べる。ポールの先端が刺さる位置と足元に、それぞれ細い目印のペグを打つ。次にポールを90度倒し、足元の目印からポールの長さの3分の2の位置にメインロープのペグを打ち込む。このメインのペグだけは抜けないようじっくり打ち込む。前後とも同じ手順で行い、ポールを幕に通してロープをかけて立ち上げる。
後ろ・前・両サイドの順に打つ: 立ち上げたら前後左右のぶれを見ながらロープを調整し、残りのループをペグダウンしていく。ここでまず後ろ2箇所、次に前2箇所、最後に両サイドという順番を守る。以前の動画では先に両サイドを留めると案内していたが、それでは歪みが出ると訂正している。この順ならペグの打ち直しがなく、一発でぴんと張れる
歪みの原因は変形六角形: サイドを先に留めると歪むのは、この幕の形が正六角形ではないため。頂点まわりの角の位置が少しずれた変形六角形になっており、前側より先にサイドを固定すると生地に無理がかかって歪みが出る。形の癖を知らないまま、タープと同じ順で張れば決まると言ってしまった点を、動画内で訂正している。
キャノピーと使い勝手: 前面のファスナーを開けてポールを組み、グロメットに通してロープを上げる。左右に振ってみて一番ぴんと張る位置を探し、前後のポールがそれぞれ垂直に立っているかを確認する。決まったら最初に打った細い仮のペグは抜いてよい。キャノピー立ち上げは約3分。 サイドウォールは日差しを遮る一方で熱がこもるため、脇を開けると風通しがよくなる。遮熱を取るか風通しを取るかで使い分ける。