声と聞きなし図鑑
ウグイスのホーホケキョ(さえずり)
「ホー」の溜めの長さが、この声の勘どころです。息を継ぐような間のあとに「ホケキョ」が短く落ちてきます。姿は藪の中にあり、声だけが先に届きます。日本野鳥の会 BIRD FAN はウグイスの声を「ホーホケキョ」と書き取っています。前半の「ホー」をどれだけ引き延ばすかが聞き分けの入口で、間を置いてから「ホケキョ」が短く落ち…
シジュウカラのツツピー(さえずり)
「ツツピー」を等間隔で繰り返します。2音か3音のひとまとまりが、同じ間を空けて何度も戻ってきます。街路樹の高いところから降ってくることが多い声です。細い声で「ツーピー」「ツツピー」を繰り返す、というのが日本野鳥の会によるシジュウカラの書き取りです。2音か3音でひとまとまりを作り、それを等間隔で並べるのがこの声の型で…
ホオジロの一筆啓上(さえずり)
こずえの先で、正面を向いて鳴きます。声の主を目で確かめられる数少ないさえずりで、河川敷や農地では姿と声を結び付けやすい相手です。聞きなしは「一筆啓上仕り候」、地方によっては「源平つつじ白つつじ」とも当てます。日本野鳥の会は同じ声を「チョッピーチリーチョチーツク」と書き取っており、聞きなしは覚えるための当て字で…
ヒバリの揚げ雲雀(さえずり)
声だけが空から降ってきます。姿は上空の点にしかなく、地面を探しても見つかりません。田んぼと河川敷の草地では、春の間ずっと続きます。春の上空で「ピーチュルピーチュル」などと複雑な声で長くさえずる、と日本野鳥の会は記しています。一節の区切りがはっきりせず、ひたすら続くのが型で、文句を当てはめようとしても収まりません。…
メジロの長兵衛忠兵衛(さえずり)
「長兵衛忠兵衛長忠兵衛」と当てる長い早口です。高く細い音が切れ目なく続き、どこで一節が終わるのか分かりません。花の咲く木の中から聞こえます。聞きなしは「長兵衛忠兵衛長忠兵衛」。日本野鳥の会は「チーチュルピーチュル」を繰り返す長く複雑なさえずりと記しています。一節が長く、区切りが読めないのがこの声の型で…
ツバメの土食って虫食って(さえずり)
最後に濁った音がぶら下がります。「チュチュビ」を繰り返したあと、しめくくりが「ジー」と伸びるのがこの鳥の型です。電線や軒の上から聞こえます。「チュチュビチュチュビジクジクビー」。日本野鳥の会が書き取ったツバメの声です。聞きなしは「土食って虫食って口渋い」で、最後の「口渋い」にあたる濁った音がこの鳥の目印です。…
オオヨシキリの行々子(さえずり)
ヨシ原の上から、大きな声が途切れずに続きます。「ギョギョシ」と濁った節を繰り返し、初夏の河川敷ではほかの声が埋もれるほどです。日本野鳥の会はオオヨシキリについて、「ギョギョシギョギョシ」「ケケチケケチ」と大きな声で長く続けると記しています。濁った音が主で、澄んだ音がほとんど混じらないのがこの声で…
ホトトギスの特許許可局(さえずり)
夜でも、飛びながらでも鳴きます。声が動いていくのがこの鳥の目印で、暗い時間に窓の外を通ることもあります。「キョッキョッキョキョキョキョ」。日本野鳥の会の書き取りはこの形です。聞きなしは「テッペンカケタカ」「特許許可局」で、五音か六音を一息で押し出す調子を覚えるための当て字です。出だしが強く…
ウグイスの笹鳴き(地鳴きと警戒の声)
冬のウグイスは、藪の中で「チャッ」と鳴きます。姿は見えないまま舌打ちのような音だけが届く声で、笹やぶで聞くことから笹鳴きと呼ばれ、俳句では冬の季語になっています。「チャッ、チャッ」と、一音ずつ短く切れる音です。日本野鳥の会の解説も地鳴きをこの字で書いており、舌打ちや小石を打ち合わせたような硬さが耳に残ります。…
シジュウカラのジャージャー(地鳴きと警戒の声)
「ジャージャー」は、ヘビに向けた声です。鈴木俊貴の野外実験で、この声を聞いた個体が細長い動くものを探すように振る舞うことが示されています。「ジャージャー」と濁って伸びる声で、シジュウカラの澄んだ「ツピー」とは音の質から違います。一声は一秒に満たない長さで、間を置きながら何度も繰り返され…
コゲラのギー(地鳴きと警戒の声)
「ギィー」という、戸がきしむような一声です。日本野鳥の会はこの音をコゲラの地鳴きとして記しており、続けて「キッキッキッ」と鳴くこともあります。「ギィー」と、擦れて尻下がりに落ちる一声です。日本野鳥の会は、戸がきしむ音にたとえてこの声を書いています。一声か二声で切れることが多く…
モズの高鳴き(地鳴きと警戒の声)
秋の高く鋭い一声は、なわばりの宣言です。9月から11月にかけて、雌雄がそれぞれ別の越冬なわばりを構えるときに、開けた場所の高い所から続けて鳴きます。日本野鳥の会は「キチキチキチ」「ジュン、ジュン」と記し、秋の声として「キーィキーィ」を挙げています。金属を弾いたような鋭さが芯にあり、一続きが数秒…
ツバメの警戒の声(地鳴きと警戒の声)
「チュピッ」と鋭く切れたら、人が下がる番です。日本野鳥の会が警戒の声として記す音で、軒先に人が寄ったときや、猫やカラスが現れたときに親鳥が出します。日本野鳥の会は警戒の声に「チュピッ」の字を当てています。一音で断ち切るような短さがあり、伸びも節もありません。緊張が高いと「チュピチュピチュピ」と間隔が詰まり…
カワセミのチー(地鳴きと警戒の声)
「チイーッ」は、姿より先に届きます。水面すれすれを飛びながら細く鋭く鳴くので、声を聞いてから川面を目で追えば、近づかないまま気づけます。日本野鳥の会の解説では「チイーッ」と細く鋭い声と当てられています。高さがほぼ一定のまま、まっすぐ伸びて消える音で、震えも節もありません。一声は一秒に満たず…
キジバトのデッデポッポー(街でよく聞く声)
早朝の低い繰り返しは、たいていキジバトです。「デッデー、ポッポー」と四つの音のかたまりを一組にして、間を置きながら何度も返してきます。日本野鳥の会は「デッデー、ポッポー」と記し、ほかに「デデッポーポー」「デーデーポーポー」といった書き方も広く使われています。字は揺れますが、低い四音が一組になり…
ハシブトガラスのカア(街でよく聞く声)
澄んだ「カー」はハシブトガラスです。濁った「ガー」を出すのはハシボソガラスで、日本野鳥の会が記すこの声の差は、額の形やくちばしの太さと重なります。日本野鳥の会が「カー、カー」と澄んだ声と当てている音です。のどが開いたような丸い響きがあり、濁りやかすれが入りません。二声から四声を一組にして、間を置いて繰り返す出方が多く…
ヒヨドリのピーヨ(街でよく聞く声)
ピーヨ、と高い一声を長くのばします。日本野鳥の会は「ピーヨ」「キーヨ」と甲高くのばす声のほか、「ピーヨロイ、ロピ」とも鳴くと記しています。日本野鳥の会は「ピーヨ」「キーヨ」と甲高くのばす声を挙げ、「ピーヨロイ、ロピ」とも鳴くとしています。文字にすると、語頭を強く出し、そのまま尻上がりに引きのばす形です。…
ムクドリのねぐらの声(街でよく聞く声)
夕方の並木から、声の塊が降ってきます。日本野鳥の会はムクドリが「キュルキュル」「ジェー」「ツィッ」などさまざまな声を出し、非繁殖期には群れるとしています。一羽ずつの声を書き分けても、ねぐらの音にはなりません。日本野鳥の会はムクドリが「キュルキュル」「ジェー」「ツィッ」などさまざまな声を出すと記しており…
スズメのチュン(街でよく聞く声)
チュン、は歌のほうかもしれません。日本野鳥の会はスズメが「チュン」「ジジ」などさまざまな声を出すと記していて、さえずりと地鳴きを分けて書いてはいません。「チュン」と「ジジ」の二つが柱です。日本野鳥の会はスズメがこの二つを含むさまざまな声を出すとしており、澄んだ一音のチュンと、濁って短く続くジジが…
イソヒヨドリのツツピーコー(街でよく聞く声)
海の鳥の名を持つ声が、街の屋根から降ります。日本野鳥の会は「ツツピーコー」と澄んだ声で鳴くとし、最近は市街地でも見られるようになったと書き添えています。「ツツピーコー」と、日本野鳥の会は書いています。短い二音から入り、後半をゆるやかに上げ下げして結ぶひと節で、口笛に近い澄んだ音色です。…