キジバトのデッデポッポー
街でよく聞く声
早朝の低い繰り返しは、たいていキジバトです。「デッデー、ポッポー」と四つの音のかたまりを一組にして、間を置きながら何度も返してきます。
聞きなし
日本野鳥の会は「デッデー、ポッポー」と記し、ほかに「デデッポーポー」「デーデーポーポー」といった書き方も広く使われています。字は揺れますが、低い四音が一組になり、それを二度から四度繰り返すという型は変わりません。一組がおよそ二秒、間を空けて次の組が来ます。キジバトの声を拾うには、音を四つ数えられるかを先に確かめると、字面の違いに迷いません。
さえずりか地鳴きか
機能の上ではさえずりで、雄が縄張りを示し、相手を呼ぶために出します。スズメ目のさえずりのような節の変化はありませんが、同じ型を長く繰り返す点で役割は同じです。地鳴きのほうは「クー」「グルル」と短く低い声で、巣材を運ぶときや、相手のそばで小さく出すため遠くまで届きません。離れた場所から聞こえるのはさえずりのほうになります。
いつ・どこから聞こえるか
季節を問わず、早朝から午前中に多く聞こえます。キジバトは市街地から山地まで広く分布し、年間を通じて繁殖するため、真冬でも声が途切れません。出どころは電線や屋根より枝の込み入った所や、建物の陰になった軒下が多く、姿は見えないことがよくあります。住宅地の路地と庭先を歩くと、同じ家のまわりで毎朝同じ方向から届きます。
似た声との違い
公園に群れるカワラバトの声とは、型が違います。カワラバトは「クルックー」「ゴロッポー」とのどを鳴らすように濁って続き、区切りがはっきりしません。キジバトは四音を一組にして、間を空けて繰り返すので、拍が数えられます。姿での見分けはキジバトとカワラバトにまとめてありますが、声だけなら、区切りの有無で足ります。
この声で何をしているか
縄張りを示し、相手を呼ぶ声です。雄が同じ場所で繰り返し鳴くことで、周囲の雄には位置を知らせ、番いの相手には自分の所在を伝えます。年間を通じて繁殖するので、声の聞こえる時期と子育ての時期がほぼ重なります。声のする木を見上げて枝の込んだ所を探すと巣に行き当たることがあり、そこで立ち止まれば巣に近寄ると同じことになります。声だけを控えて通り過ぎます。