ツバメの土食って虫食って

さえずり

最後に濁った音がぶら下がります。「チュチュビ」を繰り返したあと、しめくくりが「ジー」と伸びるのがこの鳥の型です。電線や軒の上から聞こえます。

聞きなし

「チュチュビチュチュビジクジクビー」。日本野鳥の会が書き取ったツバメの声です。聞きなしは「土食って虫食って口渋い」で、最後の「口渋い」にあたる濁った音がこの鳥の目印です。前半の速い繰り返しではなく、しめくくりの濁りで聞き分けます。明るい音が続いたあとに、一つだけ濁って伸びる音がぶら下がってきます。

さえずりか地鳴きか

電線や屋根から出る長い節がさえずりです。同じ鳥のツバメの警戒の声は「ジュリッ」と短く連発され、人や猫が下に来たときに切り替わります。終わりが濁って伸びるか、短い音が硬く続くかで、鳴いている事情まで読めます。同じ止まり場から繰り返し出るので、出どころは電線をたどれば分かります。声が急に短くなったら、その場から離れる合図として受け取ります。

いつ・どこから聞こえるか

3月下旬から4月に渡ってきて、夏のあいだ続きます。朝の早い時間からよく鳴き、住宅地の路地と庭先や商店街の軒下、田んぼと用水路沿いの電線から届きます。巣は人家の軒先など建造物にかけられるため、声の出どころは軒下に集まります。どの建物かまで書き留める必要はありません。秋には声が消え、姿も見えなくなります。

似た声との違い

ツバメとイワツバメの声も似ますが、イワツバメは「ジュリジュリ」と全体が濁り、しめくくりの伸びがありません。スズメのチュンの群れのざわめきに混じると分かりにくく、一続きの節になっているかどうかで切り分けます。巣立ったばかりの幼鳥がねだる声も重なる季節は、短く高い音が飛び交います。ざわめきは重なって聞こえ、この声は一本の線として続きます。

この声で何をしているか

巣のまわりを守り、相手を引き寄せるための声です。縄張りは巣を中心に狭くとられるので、声のする軒下に立ち止まると、親が入れなくなります。同じ個体が同じ場所へ戻るかどうかは毎年同じツバメが同じ巣に帰るで扱い、山階鳥類研究所の標識調査が判断の材料になります。見上げる位置を道の反対側にずらすだけで、出入りは戻ります。