ホトトギスの特許許可局
さえずり
夜でも、飛びながらでも鳴きます。声が動いていくのがこの鳥の目印で、暗い時間に窓の外を通ることもあります。
聞きなし
「キョッキョッキョキョキョキョ」。日本野鳥の会の書き取りはこの形です。聞きなしは「テッペンカケタカ」「特許許可局」で、五音か六音を一息で押し出す調子を覚えるための当て字です。出だしが強く、後ろへ行くほど速くなるのが型で、途中で止まらず一息で終わります。ホトトギスの声には、ほかの節と混ざりにくい強さがあります。
さえずりか地鳴きか
さえずりで、出すのは雄です。止まっているときだけでなく、飛びながらも同じ節を出します。止まる木を次々と変えるため、同じ調子が林の端から端へ移っていきます。声の位置が変わるかどうかを聞けば、この鳥かどうかの見当が付きます。一か所に集まって出るムクドリのねぐらの声とは、そこが逆です。
いつ・どこから聞こえるか
夏鳥で、5月中旬ごろから声が届きはじめ、6月から7月がいちばん多い時期です。昼夜を問わず鳴き、夜中に声が通ることもあります。里山の雑木林や林のふち、河川敷の林など、開けた場所に接した林から聞こえます。繁殖期の分布は、全国の約2300コースを踏査する全国鳥類繁殖分布調査のような面での記録から読み取られています。
似た声との違い
カッコウは「カッコウ」と二音で切れ、ツツドリは「ポポ、ポポ」と筒を叩くような低い音を繰り返します。同じ托卵する仲間でも預ける相手は違い、中村浩志らはカッコウが新しい相手としてオナガに托卵を広げた経過を報告しています。速く畳みかけるのがこちら、二音で切れるのがカッコウ、低く二つずつがツツドリです。まず速さ、次に音の高さの順に聞くと迷いません。
この声で何をしているか
この声も持ち場の主張ですが、育てる相手が違います。自分では巣を作らず、主にウグイスの巣に卵を預ける托卵で子を残すため、縄張りの内側に他種の巣が要ります。藪からウグイスのホーホケキョが聞こえる場所にこの声が重なるのは、そのためです。托卵の場面を探して藪へ入る必要はありません。声が動いていくのを追うところまでで足ります。