つづりと音の図鑑
sh(二重字(2文字で1つの音))
shは、s と h の2文字をまとめて1つの新しい音/ʃ/に変える二重字で、唇を前に突き出して出す、日本語の「シ」に近い音です。古英語ではscと書かれ、1450年ごろ以降にshの綴りが広まりました。ただしmishapのように語の切れ目をまたぐ語では、sとhを別々の音のまま読みます。/ʃ/。日本語の「シ」に近い音ですが…
ch(二重字(2文字で1つの音))
chは、日本語の「チ」に近い/tʃ/を表す二重字で、語頭・語中・語末のどこでも同じ音になります。クライマーの1963年の調査では、cとhが並ぶと1つの音になる規則が103語で当てはまり例外は0語でした。ただしギリシャ語由来の語では/k/(school, character)…
th(二重字(2文字で1つの音))
thは、舌先を上下の歯で挟んで息を通す二重字で、声を出さない/θ/と声を出す/ð/の2つの読み方を持ちます。口の形は同じで、のどを震わせるかどうかだけが違います。機能語(this, that, the)は声を出す/ð/、内容語は声を出さない/θ/になる傾向がありますが…
ph(二重字(2文字で1つの音))
phは、上の前歯を下唇に軽く当てて息を通す/f/を表す二重字で、ギリシャ語由来の語に現れます。もとは息を強く出すpの音をローマ人がphと写したもので、のちにfと同じ音になりました。ただしuphillのように語の切れ目をまたぐ語は別々に読み、Stephenやnephewのphはまれに/f/以外の音になります。/f/。…
ck(二重字(2文字で1つの音))
ckは、短い母音のすぐあとで1音節語の終わりに使う/k/の二重字で、音そのものはcやkと同じです。長い母音や子音のあとではkだけを使います(book, milk)。picnicやtrafficのようにcで終わる語にi・y・eで始まる語尾を付けるときは、/k/の音を保つためにkを差し込みます(picnicking)。…
ng(二重字(2文字で1つの音))
ngは、舌の奥を軟口蓋まで持ち上げて息を鼻へ通す/ŋ/の二重字で、語頭には来ません。語末のngは/ŋ/ひとつの音で、gは響かせません。ただしfungusやfinger、hungryのようにgが次の音節の頭になる語ではgも響き、longはlongerやlongestになると/ŋg/の音になります。/ŋ/。…
ai(母音ペア)
aiは、1つ目の文字が名前を言い2つ目が黙る母音ペアの型で、アルファベットのAの名前どおり/eɪ/と読みます。語の途中に来ることが多く、語末ではayになります(day, play)。クライマーの1963年の調査では、aiを含む語67語のうち43語(64%)がこの読み方どおりで…
ea(母音ペア)
eaは、/iː/(eat, sea)・/e/(bread, head)・/eɪ/(great, break, steak)の3通りの読み方を持つ、母音ペアの中でもとくに例外の多い綴りです。16世紀にはlong aの音を書き分けるために作られた綴りでした。クライマーの1963年の調査では…
oa(母音ペア)
oaは、oが名前の/oʊ/を言いaが黙る母音ペアで、アルファベットのOの名前どおりの読みです。語の途中に来て、語末ではowになります(snow, grow)。クライマーの1963年の調査では、oaを含む語の97%がこの読み方どおりで、例外はcupboardの1語だけでした。broadは/ɔː/と読む別の例外です。…
ee(母音ペア)
eeは、eの名前どおりの/iː/を表す母音ペアで、母音ペアの中でもいちばん例外の少ない綴りです。クライマーの1963年の調査では、eeを含む語87語のうち85語(98%)が/iː/で読まれ、例外はbeenなど2語だけでした。アメリカ英語を教えるRachel's Englishは…
a_e / i_e / o_e / u_e(サイレントE)
a_e・i_e・o_e・u_eは、語末の黙字のeが1つ手前の母音に名前を言わせる、英語のつづりで見返りの大きい規則です。cap(キャップ)がcape(ケイプ)になるように、母音+子音1つ+eの並びが条件です。ただしhave, give, live, loveは例外で…
ar(r付き母音)
arは、母音のうしろにrが来ることで生まれる、短母音でも長母音でもないr音性母音/ɑːr/です。音声学者John Wellsは、rをどの位置でも発音するアクセントをrhotic、母音の前以外では発音しないアクセントをnon-rhoticと呼び分けました。…
or(r付き母音)
orは、oのうしろにrが来てr専用の音になる/ɔːr/で、arと同じ仕組みです。クライマーの1963年の調査では、rが前の母音を長でも短でもない音にする規則が484語で当てはまり、割合は78%でした。ただしwork・wordのようにwのあとでは/ɜːr/に変わり…
er / ir / ur(r付き母音)
er・ir・urは、つづりが3通りあっても聞こえる音は同じ/ɜːr/という、r付き母音のグループです。読むときはどれも同じに読めばよいのですが、書くときはどの綴りを選ぶかが悩ましく、erは語末に多いという目安があります。強勢の無い位置では/ər/と弱くなり…
-le(語末のきまり)
-leは、子音とlで1つの音節を作り、eは読まない語末の決まりで、唇を緩めて暗いlを子音から直接つなげます(table, people)。クライマーの1963年の調査では、le の前の子音から音節が始まる規則が62語で当てはまり97%でした。直前が短母音なら子音が2つ並び(little)…
-tion / -sion(語末のきまり)
-tion・-sionは、「ティオン」ではなく「ション」と読む語末の決まりで、その1つ前の音節に必ず強勢が来ます。語源辞典Etymonlineによると、ラテン語の名詞語尾-ioが古フランス語を経て英語に入った形です。直前が母音だと-sionは/ʒən/(vision)…
c(2つの読み)(1文字の基本)
cは、基本は/k/(cat, cup)ですが、うしろにe・i・yが来ると/s/になる(city, cent, cycle)という1文字2読みの文字です。1066年のノルマン征服でcを/s/と読むフランス語の語が大量に入ったことがこの規則の由来です。…
g(2つの読み)(1文字の基本)
gは、cと同じ仕組みで、基本は/g/(go, game)ですがうしろにe・i・yが来ると/dʒ/になる(gem, giant, gym)1文字2読みの文字です。ただしcの規則よりはっきり例外が多く、クライマーの1963年の調査ではこの規則が当てはまる割合は64%でした。…
a / e / i / o / u(短母音)(1文字の基本)
a・e・i・o・uの短母音は、子音・母音・子音という並びの1音節語で使う基本の読み方で、aは/æ/(cat)、eは/ɛ/(bed)、iは/ɪ/(sit)、oは/ɑː/または/ɒ/(hot)、uは/ʌ/(cup)です。oだけは英米で母音の質そのものが変わります。母音のうしろにrが来る語や、母音が2つ並ぶ語…
y(3つの読み方)(1文字の基本)
yは、語頭では子音の/j/(yes, yellow)、複数音節の語末では弱い/ɪ/(happy, city)、1音節語の語末では/aɪ/(my, fly)という3つの役割を使い分ける文字で、フォニックスでは半母音とも呼ばれます。母音字が1つも無い語(rhythm, gym)では…
qu(1文字の基本)
quは、qの直後に必ずuが来るという英語のつづりでは数少ないほぼ絶対の規則で、2文字合わせて/kw/という1つの子音になります。古英語ではcwen(queen)のようにcwと綴られ、ノルマン征服後にフランス語の影響で今のquの綴りに置き換わりました。Iraq・Qatarのような固有名詞や…
wh(二重字(2文字で1つの音))
whは、where・what・whenなど多くの語で/w/と読み、hは書くだけで発音に関わりません。ただしwho・whose・wholeだけは逆に/h/になり、wのほうが黙字になります。古い英語ではhとwを続けて出す別の音でしたが、現代の発音ではほぼ/w/に統合され…
kn / wr / gn(二重字(2文字で1つの音))
kn・wr・gnは、語頭の1文字目を読まない黙字の仲間で、knは/n/(kneeは「ニー」)、wrは/r/(writeは「ライト」)、gnは語頭で/n/(gnomeは「ノウム」)になります。どれも歴史的には2つの文字をどちらも発音していた名残のつづりで、現代では最初の文字を無視して2文字目だけ読めば十分です。…
tch / dge(二重字(2文字で1つの音))
tch・dgeは、短母音のすぐあとに置くch・jの形で、tchは/tʃ/(catch)、dgeは/dʒ/(judge)と、音自体はchやjと同じです。長母音や子音のあとではch・geになります(reach, huge)。ただしmuch, such, richのように短母音のあとでもtにならない高頻度語や…
gh(二重字(2文字で1つの音))
ghは、語頭では/g/(ghost)、多くの語末では発音しない(night, light, though)、一部の語末では/f/(laugh, cough, enough)と、語によって読み方がまったく違う二重字です。歴史的には喉の奥でこする音を表していましたが、現代英語ではその音自体が失われ、つづりだけが残りました。…
oo(2つの読み)(母音ペア)
ooは、長い/uː/(moon, food)と短い/ʊ/(book, foot)の2つの読みを持ち、つづりだけでは見分けられない母音ペアです。後ろにkが続くと短い/ʊ/になりやすい傾向がありますが、blood・floodは/ʌ/、door・floorは/ɔːr/とrが続くことで別の音になる、さらに別の例外もあります。…
ou / ow(母音ペア)
ou・owは、基本として/aʊ/と読む二重母音で、語末ではow、語の途中ではouと綴りを使い分けます(cow, now ⇄ loud, mouth)。この語末・語中で文字を変える型は、ai/ayやoa/owと同じ発想です。ただしowはsnow・knowのように/oʊ/にもなり…
oi / oy(母音ペア)
oi・oyは、丸めた「オ」から横に引く「イ」へ動く/ɔɪ/という1つの読み方しかなく、母音ペアの中でも例外がとても少ない組み合わせです。語の途中や語頭ではoi(oil, coin)、語末ではoy(boy, toy)という使い分けで、ai/ayやoa/owと同じ型です。choirの/kwaɪər/が…
au / aw(母音ペア)
au・awは、唇を丸めてしっかり突き出して出す/ɔː/という、rを伴わない点でar・orとは別の音です。語末や語末に近い位置ではaw(saw, draw)、語の途中ではau(August, sauce)という使い分けが多いですが、ai/ayほどきれいには分かれません。laughのauは/æ/という例外で…
e_e / y_e(サイレントE)
e_e・y_eは、a_e・i_e・o_e・u_eと同じサイレントEの仕組みを持つ組み合わせで、語末のeが1つ手前の母音の名前を呼び起こします。e_eは/iː/(theme, complete)、y_eは/aɪ/(style, type)になり、yがすでに「アイ」や「イ」を表せるため…
サイレントEが効かない語(サイレントE)
サイレントEが効かない語は、母音+子音+eの形でも前の母音が名前を言わず、短母音のまま読む語のグループです。have, give, live, loveがその代表で、英語には内容語をvで終わらせないという別のつづり規則があり、そのvを守るためだけにeが付いています。…
air / ear(r付き母音)
air・earは、母音ペアの後ろにrが来て生まれる、もとの母音ペア単体の読み方とは似ても似つかないr音性母音/eər/です。chairとbear、hairとbearは同じ母音になります。ただしearにはhear, near, yearのような/ɪər/という別の読みもあり…
-ed(3つの読み方)(語末のきまり)
-edは、直前の音によって/t/(無声音のあと、walked)・/d/(有声音のあと、played)・/ɪd/(t/dのあと、wanted)の3通りに読み分ける語尾で、のど震えの一致という考え方が背景にあります。naked, wicked, agedのように形容詞として使うときは/ɪd/になる語もあり…
-s / -es(3つの読み方)(語末のきまり)
-s・-esは、直前の音によって/s/(無声音のあと、cats)・/z/(有声音のあと、dogs)・/ɪz/(歯擦音のあと、buses)の3通りに読み分ける語尾で、-edと同じのど震えの一致が仕組みです。housesのように語末の子音がsからzに変わってから-esが付く語や…