-tion / -sion

語末のきまり

-tion・-sionは、「ティオン」ではなく「ション」と読む語末の決まりで、その1つ前の音節に必ず強勢が来ます。語源辞典Etymonlineによると、ラテン語の名詞語尾-ioが古フランス語を経て英語に入った形です。直前が母音だと-sionは/ʒən/(vision)、子音のあとなら/ʃən/(tension, mansion)になります。

どう読む?

/ʃən/。t を「ト」と読んではいけません。-tion 全体で「ション」になり、直前の母音に強勢が来ます(naTIONではなく NAtion)。

ルール

-tion で終わる語は、その1つ前の音節に必ず強勢が来ます。これは例外がほぼ無い規則なので、長い単語の読み方を推測するときに強力です。information、communication、pronunciation すべてそうです。語源辞典 Etymonline によると、-tion はラテン語の名詞語尾 -io(属格 -ionis)が-t / -te で終わる語幹に付いた形で、古フランス語を経て中英語に入った当初は「-cion」と綴られ、のちに現在の「-tion」に整理されました。さらにラテン語で語幹が -s- で終わる語には -tion ではなく -sion が付くという綴りの規則があり、mission や passion の -sion はこの結果で、tion の音が変化して sion になったわけではありません。

例外

-sion は直前が母音だと /ʒən/ になります(vision, decision, television)。子音のあとなら /ʃən/ です(tension, mansion)。t が「シュ」に変わるこの現象は、子音のあとにy音(yod)が続くと1つの音にまとまる「yod-coalescence」という変化の仲間です。シェフィールド大学の Joan C. Beal らの研究チームは2020年、18世紀の発音辞典を集めたデータベースを使い、tune や duke のように子音のあとにy音が続く語で /tj/ が /tʃ/ に、/dj/ が /dʒ/ にまとまる変化を調べ、当時すでに話者ごとにばらつきがあり、スコットランドや北イングランドの書き手ほどまとまらない古い発音を残しやすかったと報告しています。

例語

nation, station, action, question, information, education

出典

  1. 資料・英語 Etymonline(Douglas Harper) -tion
  2. 論文・英語 Joan C. Beal, R. Sen, Nuria Yáñez-Bouza, Christine Wallis(2020) En[dj]uring [ʃ]unes or ma[tj]ure [ʤ]ukes? Yod-coalescence and yod-dropping in the Eighteenth-Century English Phonology Database

解説動画: -tion・-sionの語尾がションになる語とジョンになる語/Learn English with Gill · engVid

つづりが5通りでも語尾は同じ: -tion、-sion、-cian、-tian、-cion と5通りのつづりが出てくるが、語尾はどれも同じ「シャン」になると最初に示す。nation、station、action、mention、mansion、magician、Egyptian などを続けて読み上げ、耳で同じ音だと確かめさせている。-tian の語はエジプトや火星など地名・固有名詞を指すので大文字で始まる。

ジョンになる -sion: 同じ -sion でも「ジョン」と濁る語がある。decision、television、vision、conclusion、occasion、revision、collision がそれで、sh と zh は対になる音で、違いは声帯をより多く使って重く出すかどうかだけと説明している。まず少し誇張して読み、そのあと誇張なしで読み直している。

チョンになる語: さらに「チョン」と読む一群もある—— question、suggestion、Christian の3つを挙げている。つづりは前の2組と同じ -tion や -tian に見えるのに音が違うので、見た目だけで判断すると外す例になっている。

覚え方: シャンかジョンかチョンかを決めるルールは無いと言い切っていて、語ごと・グループごとに覚えるしかないとしている。ただし「シャン」で終わる語が圧倒的に多く、残りの2つはそれほど多くないので、そこは救いだという言い方をしている。