or
r付き母音
orは、oのうしろにrが来てr専用の音になる/ɔːr/で、arと同じ仕組みです。クライマーの1963年の調査では、rが前の母音を長でも短でもない音にする規則が484語で当てはまり、割合は78%でした。ただしwork・wordのようにwのあとでは/ɜːr/に変わり、for とfourのように多くの方言で同じ母音になる語もあります。
どう読む?
/ɔːr/。アメリカ英語の発音を教える Rachel's English は、母音部分をあごを下げ、舌を奥へ引き、舌先はどこにも触れさせず、唇を少し外へ広げる動きと説明しています。AH(ア)より舌を奥に引く点で区別され、そのあと r に向けてあごが上がり、舌の両側が上の歯の内側に触れてよいとされます。
ルール
ar と同じ仕組みで、o のうしろに r が来ると r専用の音になります。クライマーの1963年の調査(初級読本4種と基礎語彙から集めた約2600語)では、「r は前の母音を長でも短でもない音にする」という規則が484語で当てはまり、例外は134語(wire など)、当てはまる割合は78%でした。o に限った数字ではありません。
例外
w のうしろでは /ɜːr/ に変わります—— work, word, world, worth は her と同じ母音です。また強勢の無い -or は /ər/ になります(doctor, actor)。for と four、horse と hoarse は、多くの英語の方言で同じ母音です。区別が残るのはスコットランドや北アイルランドなどで、2022年の論文はマンチェスターでも残っていると報告しています。
例語
for, born, short, morning, story, sport
出典
- 論文・英語 Theodore Clymer(1963) The Utility of Phonic Generalizations in the Primary Grades
- 資料・英語 Rachel's English English: How to Pronounce AW [ɔ] Vowel
- 資料・英語 Rachel's English How to Pronounce AR, ORN, etc.
- 論文・英語 Maciej Baranowski(2022) Part of town as an independent factor: the north-force merger in Manchester
解説動画: アメリカ英語の /ɔr/ の作り方とつづりの型/Sounds American
どんな音か: sport や four、port、north、sword に出てくる音を扱う回。/ɔr/ は7つあるR音性母音のひとつで、/ɔ/ と /r/ を合わせて作るR音性の二重母音だと説明している。ネイティブでない人はこの音を歪ませてしまいやすく、つづりの組み合わせも紛らわしいと前置きしている。
出し方: まず /ɔ/ から作る。口をできるだけ大きく開けて唇を丸め、舌を平らにして後ろに引き、低い位置に置く。舌先は下の前歯の裏に触れさせる。舌をもう少し高い位置に置き、後ろに引かないやり方もあるという。そこから長くなめらかな動きで舌先を後ろに曲げ、舌の中央を下げて奥を持ち上げ、/r/ につなぐ。
やりがちなミス: 1つ目は/r/ を省いてしまうこと。イギリス英語なら省いても構わないが、アメリカ英語では発音しないと音が歪み、誤解につながるとしている。2つ目は /r/ を震わせる、いわゆる巻き舌。アメリカ人はR音性母音を震わせないので、舌先を歯ぐきの膨らみに触れさせないのがコツ。
つづりのバリエーション: この音を表すつづりは or だけではない。sport・north の or が大半で、ほかに warm・quarter の ar、board・roar の oar、four・source の our、door・floor の oor がある。同じ組み合わせが別の語では違うR音性母音になることもあるので紛らわしい、とも認めている。