th

二重字(2文字で1つの音)

thは、舌先を上下の歯で挟んで息を通す二重字で、声を出さない/θ/と声を出す/ð/の2つの読み方を持ちます。口の形は同じで、のどを震わせるかどうかだけが違います。機能語(this, that, the)は声を出す/ð/、内容語は声を出さない/θ/になる傾向がありますが、Thomas・Thames・thymeは例外でどちらも/t/と読みます。

どう読む?

2つの読み方があります。/θ/(声を出さない)と/ð/(声を出す)で、どちらも舌先を上下の歯で軽く挟んで、その隙間から息を通すという口の形は同じです。英語教師 Laura(Smashing English)は、舌を軽くかんで隙間から息を出しながら、のどに手を当てて震えの有無を確かめる練習を勧めています。違いはのどを震わせるかどうかだけです。

ルール

機能語(this, that, the, they, there)は声を出す /ð/、内容語は声を出さない /θ/ という傾向があります。言語学者 Beverly Thurber は2011年、1200年ごろの中英語の文書『Vices and Virtues』の綴りを調べ、機能語の語頭が有声化する変化は、従来考えられていた14世紀より早く始まっていたと報告しました。

例外

Thomas, Thames, thyme では単なる /t/ です。語源辞典 Etymonline によると、Thomas と thyme はギリシャ語で th と綴られた語がラテン語経由で入り、発音だけラテン語の t のまま残った語です。Thames は逆に、もとは t だけの綴りに、ルネサンス期の書き手がギリシャ語ふうに見せようと h を足したもので、綴りだけが変わり発音は変わりませんでした。

例語

think, thank, bath, three / this, that, they, mother

出典

  1. 資料・英語 Etymonline(Douglas Harper) th
  2. 資料・英語 Etymonline(Douglas Harper) Thomas
  3. 資料・英語 Etymonline(Douglas Harper) thyme
  4. 資料・英語 Etymonline(Douglas Harper) Thames
  5. 論文・英語 Beverly A. Thurber(2011) Voicing of Initial Interdental Fricatives in Early Middle English Function Words
  6. 動画・英語 Smashing English! Free and Fun English Lessons! How To Pronounce the 'TH' Sound - Quick and Easy Guide for English Learners!

解説動画: 「Th」の発音の完全版!ちょっとしたコツでマスターできます!《サマー先生の英語発音講座#22》/サマー先生と英会話!

代用してはいけない: 日本語には無い音なので、「サ・シ・ス」や「ザ・ジ・ズ」で代用しようとすることが多い。しかしそれらは th とはまったく別の音で、ネイティブには聞き取りづらい、または通じないことがよくあると明言している。

できないわけではない: 「日本語に無いから日本人にはできない」というわけではないという立場。コツを押さえて練習すれば、そんなに難しい音ではないとしている。

th は2つある: 息をたくさん出す th と、そんなに出さない th の2種類がある。口の形はほとんど同じで、違いは息(と声)の量。この2つをセットで扱うのが動画の中心になっている。