失敗しにくく、早く結果が出るものの選び方。
発酵食品は数が多く、最初の1つに何を選ぶかで続けられるかが決まります。選ぶ軸は、材料の数・待つ日数・途中で様子を確かめやすいかの3つです。野菜の発酵に凝った設備や複雑な手順は要らず、材料が少なく手順が単純なものほど、失敗した原因を絞り込みやすくなります(バージニア工科大学の発酵資料)。
米麹・塩・水の3つだけで仕込めるのが塩麹、麹と醤油の2つだけで仕込めるのが醤油麹です。どちらも容器に入れて1日1回かき混ぜるだけで進み、仕込みの目安は夏が1週間前後、冬が2週間前後です(麹調味料を常備するゆもんちの動画)。麹の粒が指でつぶれる柔らかさになり、香りが甘くやさしく変わったら完成の合図で、毎日かき混ぜるたびに変化を確かめられるので、発酵の進み方を覚える練習にもなります。
野菜を漬ける側で最初に向くのは、ザワークラウト(乳酸キャベツ)です。キャベツと塩だけで仕込め、乳酸発酵の中でもいちばん基本の形とされています(LifebyMikeGの発酵の動画)。常温で5日〜5週間ほど置き、数日おきに表面を確かめ、白っぽい膜は取り除いてよいが、色の付いたカビが出たら作り直すという判断を練習できます。キムチも室温で1〜2日ほどで発酵が進み結果が早く出ますが、基本の白菜キムチでもにんにく・しょうが・唐辛子粉・魚醤など材料が7種類前後になり(オレゴン州立大学のキムチの資料)、ザワークラウトより選ぶものと手順が増えます。
最初の1つには向かないのは、仕込んだあとも世話が続くものと、季節に縛られるものです。糠床は、育て始めるまでに1〜4週間かかり、立ち上げたあとも毎日かき混ぜる世話が終わりなく続きます。梅干しやらっきょう漬けは、材料が出回る時期が決まっているうえ、塩抜きや天日干しなど工程が多段になります。浅漬けは数時間で食べられますが、乳酸発酵がほとんど進まないので、発酵の見分け方を覚える練習にはなりません。
まずは塩麹かザワークラウト(乳酸キャベツ)のどちらかを選び、毎日の変化を見る習慣をつけてから、材料が増えるキムチや玉ねぎ麹、世話の続く糠床へ進むと、途中で判断に迷う場面を減らせます。
出典
- 公的機関・英語 Eifert JA, Boyer RR, Williams RC(Virginia Tech) Vegetable Fermentation
- 公的機関・英語 Nellie Oehler(Oregon State University Extension)(2020) Kimchi basics
- 動画・英語 LifebyMikeG The Complete Beginner's Guide to Fermenting Foods at Home
- 動画 ゆもんち 【麹ライフ】無添加の麹調味料5選!!初心者でも簡単にしっかり使いこなせるように、作り方〜置き換えルール・活用方法などのポイントを詳しくご紹介。








