登山

体を動かす

初期費用: 〜3万円 / 場所: 出かける / ひとりで: ひとりで完結

登山は、登山口から山頂まで、ただ歩き続ける趣味です。速く行く方法はなく、標高差は自分の脚でしか埋まりません。息が上がって会話が減り、足元の岩と次の一歩しか考えられなくなったあたりで、仕事の悩みが一度どこかへ行きます。頂上の眺めよりも、降りてきた後の何も考えていない状態を目当てに通う人が多い趣味です。

どんな趣味?

登山口から山頂まで、ただ歩き続けます。速く行く方法はなく、標高差は自分の脚でしか埋まりません。息が上がって会話が減り、足元の岩と次の一歩しか考えられなくなったあたりで、仕事の悩みが一度どこかへ行きます。頂上の眺めよりも、降りてきた後の何も考えていない状態を目当てに通う人が多い趣味です。

始めるのに要るもの

靴だけは最初に買います。足首まで覆うハイキングシューズが1万5千円前後、風の中でも使える雨具の上下が1万円前後。ザックは当面通勤用でも足りるので、3万円ほどあれば低山は一通り歩けます。靴を値段だけで選ぶと、靴擦れと下りの膝の痛みで山ごと嫌いになります。傘は風で使えないため、雨具は上下に分かれたものにしてください。

最初の一歩

今週末は、標高500メートル前後で登山道が整備された近郊の低山を選びます。駅から歩ける山なら車も要りません。行動食と水を1リットル持ち、地図アプリを入れて、往復3時間の道を歩いてみます。ここで息が上がる場所と、下りがどれだけ長く感じるかが、これから先の自分の基準になります。

続けるとどうなるか

半年通うと、同じ山でも季節ごとに別物だと気づきます。歩ける時間が延び、日帰りで標高千数百メートルまで届くようになります。そこから先は、山小屋に一泊する縦走、雪のない時期の高山植物をたどる歩き方、あるいはキャンプの道具を背負って自分で泊まる方向へ分かれます。読む地図の縮尺が細かくなり、毎日天気図を見る癖がつきます。

向き不向き・注意

低山でも遭難は起きます。多くは道迷いと日没によるもので、暗くなると経験者でも動けません。単独行は転倒して動けなくなった時に発見が遅れます。膝と足首への負担は下りに集中し、体重がある人ほど痛めやすくなります。交通費と高速代がかさむので移動費と時間も先に見ておいてください。登山届の提出や山域ごとの規制は場所によって異なるため、自治体や山域管理者の最新情報を確認してください。

解説動画: 目標の山に合わせて装備を買う順番を決める/ヤマレコ社長の絶対遭難させないチャンネル

概要: 登山を始めるときに何から買うかを、目指す山のレベル別に整理した回。軽いハイキング、日帰りで2000m級、山小屋やテント泊の三段階に分け、それぞれで最低限必要になる装備を挙げていく目標別に段階分けする。装備は一気に揃えるものではなく買う順番が大事だという立場で、後回しでよいものや持っている物で代用できる部分もはっきり示している。

はじめに買うもの: ハイキング程度でも、靴・20L前後のザック・上下が分かれたレインウェア・行動食と飲み物・地図アプリを入れたスマートフォン・動きやすい服はいると言う。靴はソールがある程度厚く溝のあるもので、価格は数千円から2万円前後数千円〜2万円前後。厚手の靴下も同時に買っておく。ザックは大きすぎると中で荷物が動いて重心が後ろに引かれ、かえって歩きにくくなる大きすぎるザックは逆効果。

日帰り登山で足すもの: 2000m級の日帰りを目指すならザックは20〜30L20〜30Lに上げ、夏でもフリースや薄手の中間着を予備として持つ。日没や早出に備えてヘッドライトは使わなくても必ず持つ装備だとし、モバイルバッテリーは5000〜1万mAh5000〜1万mAhと充電ケーブルを勧める。救急用品と常備薬、非常用のアルミシート、山岳保険もこの段階で検討する対象に挙げている。

選び方: ウェアは素材で選べという話が中心で、タグを見て綿やコットンと書かれたものは避け、ポリエステルやポリプロピレン、ナイロン、メリノウールなど速乾性のある素材が生地の大半を占めるものを選ぶよう言うタグの素材表示を見る。レインウェアは防水・透湿・防風の三つが揃ったものが理想で、コンビニで買えるビニールのカッパは汗で内側が濡れて不快になると説明している。

買う順番: 山小屋やテント泊を狙う人でも、いきなり寝袋やテントから買うのは勧めないと言う。まず日帰り用を一式揃え、足りないと感じたものを次の山に向けて買い足す形が現実的足りない物から順に足す。一方でケチりすぎると山が不快になり危険も増すため、予算の範囲でよい製品を順に買い、買い替え頻度が低い装備は最初から奮発してもよいという考え方を示している節約しすぎは危険。

解説動画: 【感覚が鈍ってるの!?】転倒による怪我や遭難の原因と、防ぐ手段について解説!/ヤマレコ社長の絶対遭難させないチャンネル

転ぶのは下りに集中: 動画は、警察庁の山岳統計で転倒と疲労が毎年のように増えていると言われる、と切り出します。ゲストのガイド事務所で取ったアンケートでは、99%の人が転倒したことがあり、転ぶ場面は登りが5%、平坦が22%、下りが73%といいます。登りでは昔より力が落ちて段差で立ち込めなかった声、平坦では緊張が切れて油断した声が挙がります。

晴れの日に転ぶ人が多い: 転倒が起きた天候は晴れが77.5%、霧が6.7%、強風が4.5%です。雨や霧が多そうに思えるのに、と意外さが語られます。悪天候の日は小股でゆっくり歩き、行程を短くするなど慎重に動くので、転倒が少ないのかもしれない、と話します。晴れの日が一番登山に行っている日でもある、とも触れます。

原因は3つ、最多は見誤り: 転倒の原因を、疲れ、見誤り・思い込み、ながら運転の3つに分けてみた、と説明します。疲れや足腰の衰えが原因というイメージがありますが、最も多いのは見誤り・思い込みで、疲れは37.4%でその次、続いてながら運転だと話します。疲れでは、足がカクンとなる、高い段差で支えきれず横に倒れる、腰が曲がってバランスが崩れる、といった転び方が挙がります。

ながらと見誤りの例: ながら運転の例として、スマホを見ながらの下山、下山中に早く食べたい・入浴したいと考える妄想、おしゃべり、景色を見るよそ見、手袋をはめながらの動き出しが挙がります。喋るときは立ち止まろうと反省する人もいるそうです。見誤りでは、メガネからコンタクトに変えて距離感が変わった、コケが生えているのに気づかなかった、といった例が出ます。

区切って休み、切り替える: 急斜面を下りたら、そのまま進まず一度休んで切り替える考えが語られます。場面が切り替わるごとに休む形で、間隔は15分でも30分でも1時間でもよいとのことです。下りは登りと違って心拍が上がらず、疲れた感じが薄いまま踏ん張れなくなっている気がする、とも話します。一人で歩く人ほど、最後の30分や事故の多い午後2時ごろに5分休んで補給を入れると、転倒のリスクを少しでも下げられるのでは、と述べます。

解説動画: 【結局コレなの?】なぜ登山で疲れると、食べられなくなってしまうのか解説!/ヤマレコ社長の絶対遭難させないチャンネル

食欲と残量のずれ: 話者は専門家ではないと断ったうえで、体のエネルギーが減っていることと食欲は別の問題で、運動中、特に登山ではそのずれが大きいのではと話します。燃料は主に糖質と脂質で、脂質はたくさん蓄えられていても使える速さに上限があり、糖質は2000キロカロリーほどしか蓄えられません。食欲は糖質の残りとは別のものを見て決めていることがあるとして、食事の時間のリズム、胃が空かどうか、数日単位の体脂肪の量の3つぐらいを挙げています。

運動中は胃腸が動きにくい: 運動を頑張ると、消化に必要な血液が運動する方向へ持っていかれて、胃腸が動かなくなってくると動画は説明します。登り坂を15分ほど歩いた直後で腸に行く血液は4割ぐらい減り、強度を上げると最大で5分の1ぐらいになると言われます。息が上がって会話が途切れるくらいから、たいていは食べたものが胃にとどまって腸へ進まなくなります。食べたものの半分が胃を出るまでは、ゆっくり歩いて45分ぐらい、休んで1時間以上と言われ、軽く動くほうがむしろ胃腸も動くという話だそうです。

喉を通らない理由と気持ち: 食べ物が飲み込めない状態の理由の一つは、口の中の水分が足りないことだと動画は言います。飲み込むのは唾液で食べ物をある程度まとまりにして一緒に飲む動作で、運動すると唾液が粘ってきたり、汗をかくと水分量が減って唾液の量も減ったりします。15分ぐらいの軽い運動でも唾液は粘り、30分ぐらい休むとやっと戻ると言われます。気持ちも影響し、不安やストレスがあると食べにくく、ルートを外したと焦っている間は休憩しても何も口に運ぶ気になりません。

こまめに食べる理由: 食べずに歩き続けると肝臓の糖質が減り、血液中の糖分が下がりすぎると、汗や手の震え、力が入らない、吐き気が出て、さらに食べられなくなると動画は話します。シャリバテになってから食べても実は手遅れだったりして、立て直すのに時間がかかるそうです。対策の一つ目はこまめに食べることで、一度に食べても消化して腸で吸収し始めるまでに時間がかかります。吸収できる量は人によって違うものの、ブドウ糖だけなら1時間に60g、おにぎり1個半ほどしか吸収できないと説明しています。

ペースと休憩の取り方: 二つ目の対策はオーバーペースにしないことです。胃の動きが落ちて食べたものが止まるのは、たいてい会話ができなくなるくらいのペースだと動画は言い、食欲が出ない日は危険信号かもしれないとも話します。三つ目は、疲れすぎたら長めに休むことです。立ち止まると10分ぐらいで胃腸の血流がだいぶ戻り、最終的に戻るのは1時間ぐらいと言われますが、食欲が戻るのはさらに遅く、1時間以上かかる場合もあります。吐き気がなければ食欲がなくてもしっかり噛んで食べ、あれば食べる前にまず休む、という吐き気での判断もありだと話しています。

解説動画: 【岩場を攻略!】北アルプス剱岳の登山ルートと核心部について解説!/ヤマレコ社長の絶対遭難させないチャンネル

剱岳という山: 動画では、富山県にあり北アルプス最北部に位置する剱岳を岩と雪の殿堂と呼ばれる険しい山として紹介しています。一般登山道は2つあり、どちらも険しい鎖場があるため初心者には向かないと話しています。日帰りでは登れず、余裕を持てば2泊3日で登る山だとし、剱岳を舞台にした小説を書いた山岳ガイドをゲストに招いて話を聞いています。

別山尾根ルート: 別山尾根は、一服剣・前剣という2つのピークを越えて進む、剱岳では最も整備された登りやすいルートだと動画は説明しています。登りが「カニの縦這い」、下りが「カニの横這い」と呼ばれ、特に下りの横這いは最初の一歩が見えにくく、鎖にしがみついて岩に体を寄せると視野が狭くなるため、体を岩から離すと足元が見えやすくなると話しています。

早月尾根ルート: 早月尾根は馬場島から入るルートで、動画は単調な登りが長く続き体力が最も必要になると説明しています。標高差が大きいため岩場の難しさより体力面が厳しく、上部は鎖場が出てきて岩が濡れると滑りやすくなるため注意が必要だとしています。岩場の難しさでは別山尾根の方が上回るかもしれないとも話していました。

バリエーションルート: 剱岳には細かく数えきれないほどのバリエーションルートがあり、代表的なのは源次郎尾根だと動画は紹介しています。ロープを使った懸垂下降が必要な区間があり、経験を積んだ人でなければ難しいとしています。ガイドは朝3時に出発し、混雑や夏の熱中症を避けるため正午までに山小屋へ戻るようにしていると話していました。

厳冬期の遭難: 厳冬期の剱岳は日本海からの風を直接受けて雪の量が大きく変わり、年によって雪庇や地形が変わるため同じルートが翌年も同じとは限らないと動画は説明しています。撤退できる地点を意識しながら進む必要があるとも話しています。ゲストは、以前に親しい後輩と先輩を含む4人パーティーが年末年始の剱岳で遭難し全員亡くなった出来事を語りました。遺体の捜索は難航し、一部は雪解け後の捜索でようやく見つかったと明かしていました。

解説動画: 【実際に遭遇!】山で危ないと思われる登山者の特徴を解説!/ヤマレコ社長の絶対遭難させないチャンネル

残雪期は下れなくなる人も: ガイドは、残雪期に立山の室堂までアルペンルートが開通すると、観光客がチェーンスパイクで登ってきてしまうことがあり、雪は登れても滑って下れなくなる人を見かけると話しています。6月ごろの涸沢で友人とはぐれて1人になった若者を探しに行ったことがあり、その時期の涸沢は一面雪に覆われていて危険な状態だったと振り返っています。

行動中はダウンを着ない: ガイドは、冬は厚手のフリースやダウンが必要になるものの、春から秋にかけては薄手の服を重ね着し、暑くなったら脱いで体温調整するレイヤリングを勧めています。ダウンは濡れると下山するまで乾かず保温の役に立たなくなるため、行動中ではなく長い休憩や緊急時に着るものと考えた方がいいと話しています。

筋力は山でしかつかない: ガイドは、筋トレやランニングもやらないよりはいいが、登山で使う体力や筋力は結局山でしかつかないと話しています。初心者でも近くの低山など練習向きの山で経験を積み重ね、その山で練習してから本番の山に挑むとよいと勧めています。

解説動画: 【気づいたら手遅れ!?】秋の登山に潜むリスク10選!/ヤマレコ社長の絶対遭難させないチャンネル

寒さと天気の急変: 動画は、自分の独断と偏見に基づく解説だと断ったうえで、秋の寒さを挙げています。1000メートル登ると気温が6度下がるのはよく言われる数値で、夏山の装備にフリースを足しただけでは足りない場合があります。風が吹くと体感温度はさらに下がります。低気圧や寒冷前線の後は、麓で雨が上がっても山は冷え込み、雪になることもあると話しています。

日没と下山の時間: 動画は、関東では10月の初めに日没が17時半頃で、月末に向けてさらに早くなると話しています。理想は15時前後に下山できるスケジュールだとしています。ヘリの救助は基本的に日の出から日没の間だけで、寒い秋の山で一晩過ごす可能性もあると説明しています。秋の登山こそ、ヘッドライトとモバイルバッテリーを日帰りでも持つよう勧めています。

人が減る秋の山: 動画は、秋が深まると山にいる人は減り、遅い時間には自分がそのルートの最後の登山者になる可能性があると話しています。特にマイナーな山では、遭難しても見つけてもらいにくくなるのではないかとしています。誰にも会わないかもしれない前提で、登山の計画を家族に渡し、自分で通報する手段も持っておくよう勧めています。

もっと深く

キャンプ道具82件と、山で出会う危険生物・有毒植物・食べられる野草32件、ロープワーク18件。装備と、出会ったときの動き方が引けます。

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