シャリンバイ

生垣と刈り込み

触れたときの扱い: 特に知られた刺激はない / 見ごろ: 春(3〜5月)

枝先の葉が、車輪の輻のように放射状に並びます。国総研の同じ調査ではシャリンバイ類939万本のうち936万本がこの木で、潮風と排気に強いため道路際の植え込みに多く使われます。

ひと目の手がかり

真上から枝先をのぞくと決まります。葉が一点から放射状に出て、車輪の輻のように並ぶ姿がそのまま名の由来で、円い輪に見えます。葉は長さ4〜8cmの厚い革質で、縁が裏側へゆるく反り返るため、日が当たると縁だけ白く光ります。国総研「わが国の街路樹Ⅸ」の中低木では936万本と上位に入り、中央分離帯や歩道の際で目にする機会が多い木です。

葉と樹皮

葉は倒卵形で先が丸く、上半分にだけ低い鋸歯が出るものと全縁のものが混じります。厚みがあって指で曲げると硬く、裏は淡い緑、葉柄は短く赤みを帯びます。枝は太く短く、節ごとに葉が数枚ずつまとまるため、刈り込んでも枝先の輪が崩れません。樹皮は灰黒色で、細かい皮目が点々と並びます。若い枝には褐色の毛が残ります。

季節の見どころ(花・実・紅葉・冬芽)

花は4月から5月、枝先に白い5弁花を円錐状に立てて咲かせます。花の径は1.5cmほどで、ウメの花に似ることが名の後半の由来です。実は10月から翌年の冬まで枝に残り、黒紫色に熟して白い粉をかぶる球形で、径は1cm前後になります。鳥が実を運ぶため、植え込みから離れた場所に若い株が出ることもあります。

触れたらどうなるか

厚い葉も黒い実も、素手で扱って刺激が出たという記録は残っていません。硬い葉のふちで指をこする程度です。熟した実の果肉は手や服を紫に染めるので、触れたら早めに洗い流します。実を口に入れたときのことは確かめられていないため、低い植え込みで子どもの目の高さに実る点は覚えておきます(子どもが実を口に入れたとき)。刈り込み直後の切り口の汁も、刺激の報告はありません。

まちがえやすい木

同じ場所に並ぶトベラと紛れます。どちらも枝先に葉が集まりますが、縁の反り返りの強さが違い、トベラははっきり裏へ巻き、シャリンバイはゆるく反る程度です。決め手は実で、こちらは黒紫の球、トベラは秋に3つに裂けて赤い粘る種子を見せます。枝を折ったときの匂いも別で、トベラは独特の強い匂いを出します。