セイヨウベニカナメモチ

生垣と刈り込み

触れたときの扱い: 特に知られた刺激はない / 見ごろ: 春(3〜5月)

赤い生垣と呼ばれるものは、ほぼこの木です。刈り込むたびに新芽が赤く吹き出し、伸びるにつれて緑へ戻ります。園芸上の交雑種で、レッドロビンの名でも流通します。

ひと目の手がかり

刈ったあとに出る新芽が赤いことで見分けます。赤いのは新しい葉だけで、数週間から一か月ほどで緑に変わり、また刈れば赤い芽が吹きます。葉は長さ6〜10センチの倒卵状長楕円形で厚く、光沢があります。カナメモチとオオカナメモチの交雑種で、国総研「わが国の街路樹Ⅸ」では中低木14位97万本。YList に標準和名は無く、流通ではレッドロビンと呼ばれます。

葉と樹皮

葉は互生で長さ6〜10センチ、幅3〜4センチ。縁には鋸歯が細かく並び、指でなぞると引っかかります。厚い革質で表面は濃緑に光り、葉柄が赤みを帯びる株が多く見られます。新葉は赤い色素を含んだまま展開するので、緑に変わる途中の枝では赤と緑が同居します。樹皮は灰褐色でなめらかです。梅雨どきに紫褐色の細かい斑点が葉に出ることがあり、ごま色斑点病として知られています。

季節の見どころ(花・実・紅葉・冬芽)

見ごろは春です。4月から5月、刈り込みを控えた株では径7〜8ミリの白い小花が花序いっぱいに集まって咲きます。生垣は花の付く枝ごと刈られるため、花を見られるのは刈るのを緩めた株に限られます。秋から冬には赤い小さな実が付きますが、交雑種のため結実は多くありません。新芽の赤は春と、刈り込みのたびに何度も見られます。

触れたらどうなるか

刈った断面も葉も、肌に症状が出たという報告は集まっていません。縁の鋸歯は細かく、葉を横に引くと指先に引っかかる程度です。気を付けたいのは刈り込みの現場で、飛んだ葉片が目に入ることがあります。作業中の生垣には近づかず、離れて見ます。刈られた枝葉が歩道に積まれているときの扱いは刈った草と剪定枝の始末にまとめました。

まちがえやすい木

親の一つであるカナメモチが最も近く、同じ調査では中低木37位として別に数えられています。カナメモチは葉が細長く先が尖り、新芽の赤も淡く短命です。一年中赤い葉のベニバナトキワマンサクは葉が小さく、細いひも状の花を春に咲かせるので花で分かれます。同じ生垣でもシャリンバイは縁がほぼ全縁、イヌツゲは葉が2センチ前後と小さく、赤い芽を出しません。