サザンカ
生垣と刈り込み
触れたときの扱い: 樹液・毛・汁に注意(触れたら洗う) / 見ごろ: 冬(12〜2月)
花びらが1枚ずつ散るほうが、サザンカです。国総研の同じ調査ではサザンカ類519万本のうち196万本がこの木で、刈り込まれた生垣の姿で見かけます。
ひと目の手がかり
散った花の落ち方を、木の下で見ます。花びらが1枚ずつばらばらに散るのがサザンカで、下には花びらの敷きものができます。咲く時期も手がかりで、10月から12月と、ほかの木が花を終えたあとに開きます。花は径5〜7cm、原種は白、園芸品種は紅や桃色です。低く刈り込まれた生垣が晩秋に花で覆われていれば、まずこの木と見て構いません。
葉と樹皮
葉は長さ3〜7cmの楕円形で、ヤブツバキより一回り小さく、縁の鋸歯が粗くはっきりします。葉柄と葉の裏の主脈に短い毛があることが確かな差で、ハンドルーペを当てると見えます。若い枝にも同じ毛が出ます。樹皮は灰白色でなめらか、太った株では薄くはがれます。刈り込みに耐えるため、高さ1〜2mで面をそろえた生垣に仕立てられます。
季節の見どころ(花・実・紅葉・冬芽)
10月から12月の花が中心で、寒い時期に咲く数少ない木です。花のあとには径2〜3cmの丸い実が付き、秋に3つに裂けて茶色い種子を落とします。子房に毛があるのがサザンカ、無いのがヤブツバキで、実の表面の毛でも分かれます。常緑なので冬も葉は残り、年が明けてからの八重の花はカンツバキ群で、同じ生垣で咲き継ぐことがあります。
触れたらどうなるか
気をつけるのは葉の裏に付くチャドクガの毒針毛です。木の葉や樹液そのものに刺激の報告はありませんが、幼虫が育った株では0.1mm前後の毛が抜け落ち、幼虫がいなくなった葉や枝、下に干した洗濯物にも残ります。触れると数時間後に赤い発疹と強い痒みが出ます。こすらず粘着テープで取り、流水で洗います。毛虫そのものの手当てはオトモキャンプのイラガの項目にあります。
まちがえやすい木
ヤブツバキとの分かれ目は三つです。花びらが1枚ずつ散るか、花が丸ごと落ちるか、雄しべの根元が離れているか、筒状にまとまるか、子房に毛があるか無いか。咲く時期もサザンカが10〜12月、ヤブツバキが12〜4月とずれます。低く刈り込まれたカンツバキはサザンカから出た横張りの八重で、同じ見分け方が通ります。