相場の歴史図鑑

1929年 世界恐慌(世界の暴落)

1929年世界恐慌は、ニューヨーク市場の株価急落から銀行の連鎖破綻と米国の失業率25%前後にまで広がり、ダウ工業株30種平均が約89%下落して、名目株価が元の高値を回復するのに1954年11月までの約25年を要した、歴史上唯一の深さの下落です。信用取引で株を買う人が多かったことが、下落を加速させました。…

1987年 ブラックマンデー(世界の暴落)

1987年ブラックマンデーは、ダウ工業株30種平均が1987年10月19日の1日で約22.6%下落し、1日の下落率として史上最大とされる出来事です。連邦準備制度が流動性供給を表明して2年足らずで高値を回復しましたが、決定的な悪材料は今も特定されておらず…

2000年 ITバブル崩壊(世界の暴落)

2000年ITバブル崩壊は、利益の出ていないインターネット関連企業が将来の成長期待だけで巨大な時価総額を付けていた反動で株価が急落し、ナスダック総合指数が約78%下落して回復に約15年かかった出来事です。インターネットが世界を変えるという予測自体は正しかったものの、買った価格が高すぎれば損をします。1990年代後半…

2008年 リーマン・ショック(世界の暴落)

2008年リーマン・ショックは、安全とされた住宅ローンの証券化商品の価値が崩れ、大手投資銀行リーマン・ブラザーズが破産してS&P500が約57%下落した出来事です。米国株の時価総額は1年で約8兆ドル失われ、回復には約5年半かかり、格付けが高いことは安全の保証にならないと示しました。…

2020年 コロナ・ショック(世界の暴落)

2020年コロナ・ショックは、感染症の世界的な拡大で経済活動が同時に止まり、S&P500がわずか1か月で約34%下落した出来事です。過去の感染症流行と比べて米国株がこれほど強く反応した例はなく、連邦準備制度の緊急の金融緩和もあって、高値からの回復も約半年という史上最速で進みました。感染症の世界的な拡大により…

2022年 インフレと金利上昇(世界の暴落)

2022年インフレと金利上昇は、米国の消費者物価が9.1%まで上がって政策金利が急速に引き上げられ、S&P500が約25%、米国総合債券インデックスも二桁の下落を同時に記録した出来事です。株が下がれば債券が上がるという関係は常に成り立つわけではないことを示し、株価の回復には約2年かかりました。…

1990年 日本のバブル崩壊(日本の相場)

1990年日本のバブル崩壊は、低金利で行き場を失った資金が土地と株式に向かい、土地神話が広がった反動で、日経平均株価が1989年末の最高値38,915円から約80%下落した出来事です。最高値を回復したのは2024年2月で、約34年2か月を要しました。1つの国の株式だけを持つ意味を示す事例です。…

1997年 日本の金融危機(日本の相場)

1997年日本の金融危機は、三洋証券の経営破綻を起点に北海道拓殖銀行・山一證券・徳陽シティ銀行が23日間のうちに次々と破綻した出来事です。銀行・建設・証券株は3〜4割下落し、「大きすぎて潰れない」という前提がわずか23日間で崩れたことを示しました。企業の規模と倒産しないことは無関係です。…

2011年 東日本大震災(日本の相場)

2011年東日本大震災は、地震と津波の被害を受けて日経平均株価が週明けから急落し、前日比2日で約16%下落した出来事です。阪神・淡路大震災のときより下げが大きかったのは原子力発電所事故など特有の不確実さのためで、円が急騰する直感に反する動きも起き、回復はおおむね1年ほどで進みました。2011年3月11日の地震と津波は…

2013年 異次元緩和とアベノミクス(日本の相場)

2013年異次元緩和とアベノミクスは、日本銀行が「量的・質的金融緩和」を決めて円安と株高が同時に進み、日経平均が年間で約57%上昇し、物価も14か月ぶりに前年比プラスへ転じた出来事です。暴落だけを覚えていると投資は怖いものにしか見えませんが、上昇の年に市場に居続けることの価値を示す記録でもあります。…

1637年 チューリップ狂(古典的バブル)

1637年チューリップ狂は、オランダでチューリップの球根が投機の対象になり、珍しい品種が職人の年収を大きく超える値段で取引された末に価格が急落した、記録に残る最も古いバブルの一つです。現物の受け渡しを伴わない先渡し契約も広がり、価値の根拠が「次に誰かがもっと高く買う」だけになったときにバブルが生まれることを示します。…

1720年 南海泡沫事件(古典的バブル)

1720年南海泡沫事件は、英国の南海会社の株価が数か月で100ポンド余りから1,000ポンド超まで上がった末に約85%も下落した出来事で、物理学者ニュートンも売却後に高値で買い戻して財産を失ったとされています。知能や専門性は、この種の熱狂に対する防御にならない例として語られます。英国の南海会社は…

2021年 ミーム株と暗号資産の熱狂(古典的バブル)

2021年ミーム株と暗号資産の熱狂は、空売りの残高が発行済株式数の約109%に達していたゲームストップにSNSの掲示板経由で個人の買いが殺到し、数週間で1,600%超上がる一方、暗号資産も約77%下落した出来事です。「みんなが買っているから」だけの相場は、必ず終わることを示しました。2021年1月…

1971年 ニクソン・ショック(通貨と債券)

1971年ニクソン・ショックは、米国が金とドルの交換停止を発表し、輸入品への10%の追加関税と賃金・物価の90日間の凍結も打ち出して、第二次大戦後の国際通貨体制の前提が崩れ1ドル=360円の固定相場が終わった出来事です。通貨の価値は制度によって決まり、政治の判断で一夜にして変わることを示しました。1971年8月15日…

1985年 プラザ合意(通貨と債券)

1985年プラザ合意は、日米英仏と西ドイツの5か国がニューヨークのプラザホテルに集まりドル高の是正に合意し、ドルが1985年2月から1986年7月までの間に約41%下落した出来事です。当局が見込んだ幅を相場が大きく超えて動くことを示し、円高を防ぐための低金利が後のバブルを生んだとも振り返られています。…

1998年 アジア通貨危機とLTCM(通貨と債券)

1998年アジア通貨危機とLTCMは、タイ・バーツの切り下げから広がった通貨危機とロシアの債務支払い停止を受けて、ノーベル賞学者が共同経営する米国のヘッジファンドLTCMが8月だけで価値の44%を失い、破綻寸前になった出来事です。レバレッジは、価格差が縮むのを待てる時間を奪います。…