1971年 ニクソン・ショック
通貨と債券
1ドル360円の時代が、終わった日
何が起きたか
1971年8月15日、米国が金とドルの交換停止を発表しました。第二次大戦後の国際通貨体制(ブレトンウッズ体制)の前提が崩れ、1973年には主要国が変動相場制へ移行します。1ドル=360円という固定相場は、ここで終わりました。
どれくらい下がったか
為替は段階的に円高へ進み、その後数十年にわたって1ドル360円から100円前後まで動きました。
戻るまでにかかった時間
この変化は一度きりの構造転換で、元に戻ることはありませんでした。
ここから学べること
通貨の価値は、制度によって決まっています。そしてその制度は、政治の判断で一夜にして変わりえます。海外資産を持つとき、為替は「読むもの」というより読めない前提で配分を決めるものだという理解につながります。外国株式や外国債券を持つなら、この歴史を知っておいてください。
解説動画: 【高校生のための政治・経済】国際経済史⑤ニクソンショック・スミソニアン協定・キングストン合意#8/miniいけ先生の倫政チャンネル
金と交換できたドル: 戦後の国際通貨体制ではドルだけが金と交換できると決められ、各国の通貨はそのドルに固定相場でつながれていた。1ドル360円もその一本で、通貨の価値は制度が決めていたという前提から解説が始まる。
ドルの流動性のジレンマ: 冷戦とベトナム戦争で、ドルは金の保有量を超えて発行されていく。交換を約束している以上、供給が増えるほど信用は下がり、金が流出する。動画はこれを流動性のジレンマと呼び、保有量のグラフで示す。
固定相場が終わるまで: 1971年に金とドルの交換が停止され、同年のスミソニアン協定で円は1ドル308円へ切り上げられた。それでも固定相場は保てず1973年に変動へ移り、金(きん)は一つの商品になったと整理される。