腕時計
集める・巡る
秒針の動き方だけで、中の仕組みが分かる
どんな趣味?
秒針が一秒ずつ跳ねるか、細かく流れるかで、中がクオーツか機械式かが分かります。機械式は毎日巻くか腕を振って動かし、日に何秒ずれるかを測って個体の癖を把握する。裏蓋から見える歯車を眺め、ベルトを付け替え、その日の服と気分で選ぶ。時刻を知るためだけなら要らない道具を、あえて持ち歩く趣味です。
始めるのに要るもの
最初の一本は国産の機械式で十分で、入門機は実勢で2万円台から3万円前後です。精度だけなら1万円以下のクオーツのほうが上で、そこから始めても構いません。付属で欲しいのはばね棒外しと柔らかい布くらいで、ベルトを自分で替えられるようになると選べる幅が広がります。中古の機械式は買ってから分解掃除が必要になることがあり、数万円が上乗せされます。
最初の一歩
今週末は、百貨店の時計売り場か量販店の実機コーナーに行って、同じ直径でも厚みとラグの長さで手首への乗りが変わることを試着で確かめてみてください。手首まわりを測っておくと選びやすくなります。中古を扱う店では、裏蓋を開けて中を見せてくれることもあります。買わずに一時間見るだけでも、写真とのずれが分かります。
続けるとどうなるか
一本を使い込むと、気温と置く姿勢で日差が変わることに気づき、夜どの向きで置くかで精度を調整するようになります。そこから、機構ごとの違いや、時計を作る土地ごとの流儀へ関心が移り、分解された写真を見て中身を覚える人もいます。増やす方向へ行くと金額が跳ね上がるので、趣味予算の決め方を決めてから進むのが賢明です。
向き不向き・注意
上を見ればきりがなく、一本の価格が家具や車と並ぶ世界です。値上がりを期待して買う話も出回りますが、相場は動きますし、模倣品や、部品を入れ替えた品が中古市場に混ざります。維持費も続き、機械式は数年ごとの分解掃除に2万〜5万円程度、電池交換や防水部品の交換も要ります。落とせば一度で終わりますし、水回りや衝撃にも弱いものです。時刻を知るだけなら要らない物だと割り切れる人向けです。
解説動画: 初めての高級腕時計でやりがちな失敗と確認事項/時計の流儀
概要: 初めて高級腕時計を買った人がほぼ経験するという失敗を九つ挙げ、買う前に確認すべき点と、起きてしまった時の対処を説明する。壊してしまう失敗、費用を見誤る失敗、選び方を間違える失敗の順に進み、最後に試着時にチェックする8項目をまとめて示す構成になっている。
壊してしまうミス: ヴィンテージ時計は磁気に弱く、20世紀の時計は耐磁が意識されているものが少ない。スマホやパソコン、電子レンジのそばで狂いやすいという。磁気帯びだけなら機械式を扱う店で裏蓋を開けずに数分で直るが、気付かず使い続けるとヒゲゼンマイという高価な部品を傷めることがある。防水も新品時の性能が続くわけではなく、歪みや傷から水が入る。機械式は100以上の部品が噛み合っているので、衝撃を吸収する造りの実用時計と同じ感覚で扱うと一発で壊れる。
費用: 本体以外の出費を忘れがちだと指摘する。保管ケースやスタンドはこだわると数万円、革ベルトも高級な革を選ぶと5万円を超え、揃えると10万円近くになることもある。数年に一度の分解掃除も安くて2万円ほど、複雑な時計や高価な時計では10万円超。古い型番は国内に部品がなく本国へ送ることになり、その場合は最低でも25万円を超えるという。修理費が予算内かを買う前に販売店で確認するよう勧め、発売5年以内のモデルなら起こりにくいとしている。
選び方: 勧められたから、必要そうだからという動機で買うと必ず熱が冷めると言う。試着せずに買って手首に合わないのもよくある失敗で、重さとフィット感、似合うかどうかは着けてみないと分からない。試着時に見るのは耐磁・防水・耐衝撃のスペック、小物費、分解掃除と修理代、寝ている時も着けていたいほど好きか、着けて違和感がないか、鏡の中の自分に似合うかの8点。奇抜なデザインは普段の服装と合わず出番がなくなるので、いつもの服装で試着に行くのがよいとしている。
買い替えを見据える: 資産性を意識せずに買うと、2本目に移りたくなった時に1本目が購入時の10分の1でしか引き取ってもらえず、次の資金の目処が立たなくなる。以前は定番の高級スイスブランドが値崩れしない選択肢だったが、高騰して1本目には選びにくくなったと話す。代わりにその系列ブランドや別のスイス大手を挙げ、10万円台で機械式の新作が買えるブランドから始めて余力を残す形も提案している。