切手・古銭
集める・巡る
一枚の紙の中に、その国のその年が閉じている
どんな趣味?
机の上での作業が中心です。切手ならピンセットで一枚ずつ持ち上げ、目打ちの数や透かし、刷りの違いを見比べてストックブックに並べる。古銭なら年号と重さ、字の書体で系統をたどる。同じ図柄でも版が違えば別物として扱われる細かさが核で、自分の決めたテーマで一冊を組み上げるところに面白さがあります。
始めるのに要るもの
切手はまず使用済みの詰め合わせから入るのが安全で、1,000〜3,000円程度で数百枚が手に入ります。整理用のストックブックと専用のピンセットを合わせて3,000円ほど。古銭も同じで、いきなり高額な一枚を買わないことです。相場と真贋の見当がつくまでは、安いもので目を慣らす期間が要ります。
最初の一歩
今週末は、家に残っている古い年賀状や封筒、親の代の小銭入れを出してくるところから始められます。切手は封筒ごと切り取り、水に浮かせて糊をはがして乾かすと一枚になります。そのうえで古書店や骨董市、切手を扱う店をのぞいて千円以内の詰め合わせを一袋買えば、分類の練習には十分な量になります。
続けるとどうなるか
集める対象を絞れたときに景色が変わります。国や年代ではなく、ある出来事や一つの図案を軸に集めると、切手一枚の裏にある郵便料金の改定や制度の変化が見えてきます。古銭も同じで、貨幣の重さの変遷は経済の話に直結します。歴史の本を読む動機になり、地域の展示会や交換会に出す人もいます。
向き不向き・注意
価値の話が必ず絡みます。カタログの評価額と実際の売買価格は別物で、買うときは高く、手放すときは安いのが普通です。真贋や修復の見極めは難しく、補修された品が高値で出回ることもあります。保管も難点で、湿気と日光、粘着テープは紙の切手を一度で駄目にします。古銭は磨くと価値が下がります。売るときのことを先に知っておくと、落ち着いて集められます。
解説動画: 切手カタログで評価額を調べる手順と実売との差/スタンプロード
概要: 手元の切手がいつ何のために発行され、どのくらいの評価額なのかをカタログで調べる方法を、実物のページをめくりながら見せる。日本切手の普及版カタログは主に二種類あり、どちらもオールカラーで日本の切手を網羅している。ただし占領下の沖縄で発行された切手や満州国の切手は現在の版には載っておらず、より専門的なカタログを見ることになると断っている。
調べ方の手順: カタログは発行年代順に並んでいるので、消印の年や図柄から年代の見当をつけてページを探す。目当ての切手が見つかると、発行日、デザインの由来、発行枚数、そして評価額が並んでいる。評価は未使用、使用済み、そしてFDCと呼ばれる初日カバーの三つに分かれて載っており、同じ切手でも状態によって額が大きく違うことが分かる。普通切手は巻末のほうにまとめられている。
実例: 1957年発行の切手趣味週間の一枚は江戸時代の浮世絵をもとにしたデザインで、未使用340円、発行枚数850万枚と載っている。72円の普通切手は未使用220円だが、カラーマーク付きは3500円。カラーマークは100面シートに1か所しかないため値が跳ね上がる。明治33年発行の御成婚記念は未使用の普通品5500円、状態のよい美品8500円に対し、使用済みは300円で、100年以上前でも使用済みは安いことが分かるとしている。
評価額の注意: カタログの評価額をそのまま実売価格と思ってはいけない。日本の未使用切手は需要が少なく、340円の評価でも実際には100円から200円ほどで売られていることがあるという。逆に使用済みでも、発行当時の日付と郵便局名が読める消印なら評価より高く取引されることがあり、珍しい消印はオークションで高値が付くこともある。カタログ自体は高いものではなく、図書館で借りることもできると勧めている。