アンティーク・骨董
集める・巡る
持ち主が何度も替わった物だけの手ざわり
どんな趣味?
朝の骨董市や古道具屋の棚で、山になった品を一つずつ手に取る時間が中心です。裏を返して銘や継ぎを見る、重さと縁の欠けを確かめる、値札の根拠を聞く。同じ形でも作られた年代で厚みと歪みが違います。買ったものは日用品として使い、欠けたら継いで使い続けるところまでが趣味の範囲です。
始めるのに要るもの
元手はほとんど要りません。骨董市の小皿や古いガラス器は数百円から数千円で並び、最初は普段の食卓で使える器を一つ買うのが確実です。持ち物は現金と、割れ物を包む布か新聞紙、それに手提げだけ。高額な品の真贋は始めたばかりでは判断できませんので、数千円までで目を養う期間を作ってください。
最初の一歩
今週末は、寺社の境内や広場で開かれる骨董市、蚤の市に朝のうちに行ってみてください。午前中が品数の多い時間です。一周目は買わずに値段だけを眺め、二周目で気になった物を手に取り、店の人に年代と使い方を聞きます。何も買わずに帰って構いません。近隣のリサイクル店や古道具屋でも同じ練習ができます。
続けるとどうなるか
見る量が増えると、写真では分からない重さと手の当たりで作られた時代の見当がつくようになります。すると集める対象が古いもの全般から、ある産地やある時期の日用品へと絞られ、割れた器を継いだり木の道具を削り直したりと、直して使う方へ関心が移ります。木工や陶芸を自分でやり始める人もいます。
向き不向き・注意
値付けに定価がなく、相場を知らないうちは高く買わされます。真贋の判定は難しく、古物として売られている品が近年の複製ということも珍しくありません。買った品は返品が利かないのが普通です。売る側に回るなら古物の取り扱いに許可が必要とされる場合がありますので、所管の窓口の最新情報を確認してください。生活面では物が増えて置き場所を圧迫することが最大の難点で、置き場所を先に決めるほうが先です。ひびの入った器を食器として使うのも避けてください。
解説動画: 骨董市に集まる外国人と正体の分からない古道具/ANNnewsCH
概要: 各地の骨董市を取材し、用途の分からない古道具の正体を売り手に聞きながら、外国人客が骨董市に通う理由を追う番組。埼玉、横浜、京都の会場を回り、買った品を暮らしに取り入れている人の自宅まで訪ねている。人知れず消えていく物に巡り合えるのが骨董市の面白さだと紹介する。
正体の分からない古道具: 戦前に使われていたというビール瓶に王冠を打ち付ける道具は5000円で、40年この仕事をしていて二つ目だという。江戸時代の火打ち道具は一部が鉄でできていて、火を起こす時に燃やす綿をポケットに入れていた。電球を入れて使う幻灯機は、筒状の棒にフィルムを巻き手で送りながら映すもの。柿渋を潰して染料の汁を絞る道具もあり、ガラス部分は雑菌や匂いが付かないようにするためだという。
外国人客の買い方: ドイツから来た人は別の骨董市で1000円のカメラを買い、壊れていたものを分解して自分で直したという。シリアルナンバーのない珍しいカメラを300円で手に入れたことも。カナダから来た人は頬と顎を覆う侍の防具を5万円で購入し、大正時代の従軍記章は一つ4000円のところを10個まとめて1万5000円に値切っていた。ハンガリー出身の人は安い着物を買ってリメイクし、150着になったという。
骨董市の魅力: 京都のフェアは開場前から300人以上が並び、全国から300以上の業者が集まる西日本最大級の規模。その人にとってのお宝に出会えるのが骨董市ならではの楽しさだとしている。美術品のオークションハウスに10年勤めていたアメリカ人は江戸時代の短冊を3万円で購入。最も気に入っているという江戸時代の水差しは傷が見どころで、失敗作を捨てる国もある中で日本はそれを大事にする、侘びという価値観は日本だけだと語っている。