レコード

集める・巡る

片面が終われば立ち上がる、その不便さが効く

どんな趣味?

盤を袋から出し、埃を拭き、針を落とす。片面は二十分ほどで終わるので、その都度立ってひっくり返します。手間がかかるぶん、ながら聴きになりません。中古店の棚を端から繰って、ジャケットとレーベルだけを頼りに知らない一枚を選び、家で当たりか外れかを確かめる。選ぶ時間と聴く時間が地続きなのが、この趣味の形です。

始めるのに要るもの

プレーヤーとスピーカーが一体になった入門機なら1万〜2万円程度から音は出ます。ただし安価な一体型は針圧が重く、盤を傷めるものがあり、長く聴くつもりなら3万〜5万円程度の単体プレーヤーとアンプ内蔵スピーカーの組み合わせが無難です。中古盤は一枚数百円から。クリーナーと針の手入れ用品も最初に買っておきます。

最初の一歩

今週末は、中古のレコードを扱う店に行って、一枚も買わずに三十分ほど棚を繰ってみてください。値札の桁と、盤の状態を示す表記の読み方が、それだけで分かります。買うなら500円前後の棚から、名前を知っている演奏者のものを一枚。家に機材が無ければ、レコードを聴かせる喫茶店で先に音を確かめる手もあります。

続けるとどうなるか

聴く枚数が増えると、同じ曲でもプレスされた国や年で音が違うことに気づきます。そこから盤の刻印を見るようになり、探す対象が曲から特定の盤に変わっていきます。並行して機材が気になり出し、針、カートリッジ、アンプと順に手が伸びるのが典型です。道具沼にはまる段階が必ず来るので、趣味予算の決め方を先に決めておくと長続きします。

向き不向き・注意

置き場所と重さが現実的な問題です。レコードは百枚で二十キロを超え、棚と床の耐荷重に関わります。立てて保管しないと反りますし、湿気と直射日光にも弱いところがあります。針は消耗品で、数千円からの交換が数百時間ごとに要り、盤の状態が悪ければノイズは消えません。一枚数百円の買い足しが積み上がり、月の出費が読めなくなるのも定番です。夜間の大音量は響きますので、集合住宅では時間帯を選ぶ必要があります。

解説動画: レコードを聴くための機材とプレーヤーの選び方/NEGIMA RECORDS

概要: レコードを聴き始めるのに何を揃えればいいかを、機材それぞれの役割から説明する。そのうえでプレーヤーの機種による違いを七つの観点に整理し、価格帯を三つに分けておすすめの傾向を紹介する。今ある環境に足りないものから少しずつ揃えるという方針で話が進む。

必要な機材: 必要なのはプレーヤー、フォノイコライザー、そしてアンプとスピーカー。イコライザーは出力レベルを上げて正しい音で鳴らすためのもので、プレーヤーやアンプに内蔵されていることが多く、別途買わずに済む場合がほとんど。電源のないスピーカーにはアンプが要るが、電源内蔵のスピーカーならアンプは不要になる。すでにスピーカーがあるなら、イコライザー内蔵のプレーヤーとケーブルだけで聴ける。ゼロから本格的に揃えると10万円ほどかかるとしている。

選び方: 機種の違いは、カートリッジ、オートかマニュアルか、イコライザーの有無、駆動方式、回転数、デジタル化機能、無線接続の順で重要だとする。カートリッジは音質に直結する部分で、安価な機種のセラミック型は構造が単純なぶん音がこもりやすい。上位機は交換できるようになる。オートは針が自動で下りて戻るので手軽だが、マニュアルは電気で動く箇所が少なく故障に強い。回転数は33と45が切り替えられれば足りるとしている。

価格帯別の傾向: 1万円を切るオールインワン型はスピーカー内蔵で買ってすぐ鳴り、電池で持ち出せる機種もあるが、カートリッジがセラミック型で音質は期待できない。1万円台から2万円台の国内老舗メーカーのエントリー機はフルオート、イコライザー内蔵、33と45対応とほぼ横並びで、店頭で聴き比べても違いが分からなかったと正直に話す。3万円から5万円のミドルクラスになるとカートリッジが交換でき、エントリー機より明確によいとしている。

続けるには: 最終的な音はアンプとスピーカーで決まり、そこは好みの差が大きいので店頭で聴き比べてから買うのを勧めている。すでにスピーカーを持っているならしばらくそれを使えばよく、まずプレーヤーを手に入れて再生できる環境を作るのが先だとまとめる。始めてみて不満が出てきた箇所からアップグレードしていく順番がよいという。