イラスト
表現する
頭の中にしかなかったものが、線になって出てくる
どんな趣味?
紙でも画面でも、やっていることは同じで、まず大きな形を薄く置き、当たりを取り、線を決め、影を入れます。うまく描けない原因のほとんどは線ではなく、その下の形の狂いにあります。三十分描いて手を止め、離れて見ると歪みが見え、直すと絵がすっと立ち上がる。その直る瞬間が気持ちよくて、また描き始めます。
始めるのに要るもの
紙と鉛筆と消しゴムだけなら千円以下で今日から描けます。デジタルなら手持ちのタブレットに無料のお絵かきアプリを入れるところから始められ、5千〜1万円の板タブレットを足せば十分に実用です。液晶タブレットや有料ソフトは、線を引く習慣がついてからで遅くありません。
最初の一歩
今週末、目の前にあるマグカップかスニーカーを、二十分かけて一枚描いてみてください。うまく描くのではなく、見えている輪郭をそのまま追うのが目的です。描き方が分からなければ、公共図書館の美術の棚にはデッサンの入門書がたいてい置いてあり、最初の三十ページだけで一週間分の課題が手に入ります。
続けるとどうなるか
毎日十分でも半年続けると、手が形を覚えて下描きの線が減ります。一年で模写から自分の絵柄へ移る過程に入り、好きな絵の何が好きなのかを言葉で説明できるようになります。同人誌やグッズ、依頼を受けて描く道もあり、画材を広げて水彩画や厚塗りへ進む人もいます。
向き不向き・注意
他人の絵が毎日流れてくる環境なので、自分の絵が下手に見えて描けなくなる時期が必ず来ます。人と比べて嫌になるのが、この趣味でいちばん多い離脱理由です。長時間同じ姿勢で描くため肩と手首を痛めやすく、休憩の習慣が要ります。特定の作品や人物を描いて公開する場合は、権利者が示す二次創作の条件を確認してください。
解説動画: 頭と胴体だけのクロッキーで描く習慣をつける/hide channel【顔と体の描き方講座】
概要: 挫折しないように簡単にした人体クロッキーの、いちばん最初の段階を解説する動画。上手く描くことではなく毎日続けて手に覚えさせることが目的だと繰り返し、書き順を固定したうえで実際にいくつものポーズを描いて見せていく。次の段階では立体感を出す描き方に進むと予告している。
手順: 手足は描かず頭と胴体だけに絞る。まず頭を向きが分かる程度の単純な形にし、股下までのアクションラインを入れて全体の流れと大きさを決める。次に肩と腰の傾きを入れ、続いて胸郭と骨盤をそれぞれ台形に置き換える。最後に内臓が入る柔らかい部分をアウトラインでつないで完成とする。
コツ: 肩と腰の傾きをコントラポストと呼び、ここが崩れるといくら描き込んでも違和感が残ると強調している。最初は写真や上手い人の絵を見ながらアクションラインとコントラポストを探す練習をするよう勧め、余裕があるときだけ腿までの脚、さらに腕を足すという順番にしている。
やりがちなミス: いきなり全身を描いたり難しく捉えたりすると続かなくなると指摘する。最初から上手く描こうとするとそちらに意識が向いて覚えることが疎かになるので、下手でいいからまずたくさん描いて順番を覚えるという姿勢。脚を足すときも足先まで描くと急に難しくなるため腿あたりで止めている。