見て・言って・書いて覚える手順。
丸ごと覚える語も、手順は決まっています。聞く・音を数える・文字と音を合わせる・言いながら書く・カードで速くする、の5段です。形を眺めて覚えるのではなく、音と文字を1つずつ結びつけてから、思い出す速さを上げます。1回に新しく入れる語は3〜5語にとどめます。
最初に、図鑑の項目の「聞く・言う」でお手本を聞き、語の音を指で数えます。saidは/s/・/e/・/d/の3音、have / hasのhaveは/h/・/æ/・/v/の3音です。次に、音ごとに当たる文字を指でなぞります。saidならsが/s/、aiが/e/、dが/d/で、決まりから外れているのはaiの1か所です。外れた文字に丸を付けておくと、書く段で間違える場所が先に分かります。
次に、見ないで書きます。1音ずつ声に出しながら、その音に当たる文字を書き、最後に語全体を読みます。小学3年生(ヘブライ語の読み手)に知らない文字列を覚えさせた実験では、読んで覚えた語より、書いて覚えた語のほうがつづりをよく覚えていました(Shahar-Yames・Share 2008)。見ながら書き写すだけでは、思い出す練習になりません。書くときに口にするのは、エイ・アイのような文字の名前ではなく、語の中の音です。
思い出す速さは、カードで上げます。カードを見て語を言い、つづりを言い、もう一度語を言う順で1枚ずつ確かめ、混ぜてから3秒以内に読めるかで束を分けます。読めなかった札は別の束に回して言い直し、時間を2秒、1秒と縮めていきます(米国教育省 IES の手引き)。単語カード(リング式)に通すのは3〜5語で、どの札も3回読めたら、次の語を足します(同)。束を小さく保つと、1回の練習で同じ札が何度も回ってきます。
できあがりは、カードを見て1秒以内に読め、聞いた語を見ないで正しく書ける状態です。そこまで来た語は、They are here. のような短い文の中で読み、文の中で弱い形になっても同じ語だと分かるかを確かめます。やりがちな失敗は、束に20語も30語も入れることです。1枚が回ってくるまでの間が空き、思い出せない札が束の中に残り続けます。
出典
- 公的機関・英語 National Center for Education Evaluation and Regional Assistance, Institute of Education Sciences(米国教育省)(2016) Foundational Skills to Support Reading for Understanding in Kindergarten Through 3rd Grade (NCEE 2016-4008)
- 論文・英語 Shahar-Yames D, Share DL(2008) Spelling as a self-teaching mechanism in orthographic learning
