オーバーヘッドエクステンション
腕
器具: ダンベル / 難易度: 中級
オーバーヘッドエクステンションは、腕を頭上に上げ、三頭筋の長頭を最大に伸ばす
効く筋肉
上腕三頭筋 の長頭が主役です。長頭は肩甲骨につくので、腕を頭上へ上げる姿勢でこそ最大まで伸ばせます。腕を支えるため 三角筋前部 と体幹も働きます。米国の運動指導者資格団体ACEが公表したウィスコンシン大学ラクロス校の研究では、女性15人が三頭筋8種目を1RMの70%で7回行い、三角プッシュアップを100とするとオーバーヘッドは長頭81・外側頭72で、長頭の方が高い値でした。
やり方
ダンベル1つを両手で持ち、頭の真上に構えます。座るなら足を踏ん張って腰を後ろへ入れ、親指を巻きつけて握ると手を押し合う力が要らず、力の向きが安定します(ScottHermanFitnessの説明)。肘を耳の横に固定したまま後頭部の後ろへ下ろし、前腕が上腕に触れる手前まで曲げます。吐きながら伸ばし、10〜12回を3セット。
フォームの注意点
肘が外へ開いて腰が反ると、肩の前側と腰へ負担が移ります。ScottHermanFitnessは、広背筋が硬いと肘が外へ引かれてダンベルが後頭部からずれるため、種目前とセット間に広背筋を伸ばすとよいと説明します。座って背もたれを使うと反りを防げます。重量は控えめにし、伸ばし切った位置で肘をロックしすぎないようにしてください。
バリエーション・代替種目
ケーブルを背にして行うと最後まで張力が抜けません。片手ずつダンベルで行えば左右差を確認できます。成人21人が頭上とニュートラルの腕位置でケーブルの肘伸展を12週間行った比較(Maeoら、2023年)では、長頭の筋体積の増加は頭上が+28.5%、ニュートラルが+19.6%でした。肘が不安なときは トライセプスプレスダウン に替えると 同じ筋肉を軽い負担で扱えます。
出典
- 資料・英語 Boehler B, Porcari JP ほか(ウィスコンシン大学ラクロス校)/ACE Best Triceps Exercises Identified by ACE Study
- 論文・英語 Maeo S ほか(2023) Triceps brachii hypertrophy is substantially greater after elbow extension training performed in the overhead versus neutral arm position
- 動画・英語 ScottHermanFitness HOW TO: Overhead Triceps Extension (BEST EXERCISE FOR HUGE TRICEPS) || PERFECT FORM (POWERBOMB)
解説動画: 三頭が一番大きくなった種目:インクラインでのフレンチプレス/ザ・きんにくTV 【The Muscle TV】
概要: ボディビルダーの横川尚隆が上腕三頭筋が一番大きくなった種目として挙げるのが、インクラインベンチで行うフレンチプレス。ベンチは垂直から1段階倒したくらいの角度に設定し、EZバーでなるべく重い重量を使う。ずっとやり続けている種目で、これがきちんとできれば速く大きくなると述べている。
握りと下ろす軌道: バーは内側寄りのグリップを親指を外した状態で握り、手のひらで押す。耳のあたりまで下ろすが、真下に下ろすのではなく円弧を描いて頭から遠ざけるように後ろへ下ろすと、三頭筋が長頭までしっかりストレッチされる。肘の幅は無理に広げる必要も狭める必要もなく、自分が一番力を出しやすい位置でよい。
上げ切りと動作スピード: 上げるときはギュッと締め込んで収縮させる。10回程度の軽めの重量なら上まで上げて締め込むが、重い重量では締め込むと逆に負荷が抜けるため上げ切らず途中までにする。下ろしてから上げる局面が速いと反動を使ってしまうので、上げ1秒・下ろし1秒程度の速度を重量が変わっても保つ。
伸び縮みを感じながら行う: 動作中は今どこに力が入っているか、筋肉がどう伸びてどう縮んでいるかを頭の中で想像しながら行う。耳のところまで来たら伸びているのを感じ、上げながら収縮に入っていくのを追いかける。ストレッチをしっかりかけた後は収縮も強くかかるため、収縮とストレッチを本当に意識し、その上で重さを載せていくとトレーニングの質が上がると説明する。
セットの組み方: この種目は合計8セット。1〜2セット目は12回以上できる重量、3〜4セット目は8回程度、5〜6セット目は3〜4回の重いもの、7〜8セット目は15回できる軽い重量に戻し、最後にドロップセットで落として追い込む。回数を多め→少なめ→再び多めに戻して最後にドロップで潰す組み方をどの種目でも取っている。