地図・地理

頭を使う

坂も曲がり道も、そうなった理由がある

どんな趣味?

地図を眺め、地形や地名から土地の成り立ちを読み、実際に歩いて確かめます。等高線が読めるようになると、目の前の坂が昔の川岸や海岸線だったことが見えてきます。古い地図と今の地図を重ねれば、蓋をされた川や埋め立ての境目が浮かび、通い慣れた道がまるで違う場所に見えます。机の上と足元の両方で遊べる趣味です。

始めるのに要るもの

費用はほとんど掛かりません。国の地図閲覧サービスや自治体が公開する古地図・地形の資料は、多くが無料で見られます。紙の地形図が一枚数百円、地形の入門書が1千5百円前後。あとは歩ける靴と、0円の地図アプリがあれば十分です。標高が表示できるアプリを入れておくと、坂の意味がその場で分かります。

最初の一歩

今週末は、自宅から半径二キロの地形図を見て、いちばん低い場所と高い場所を探してから歩いてください。低い所には川か暗渠、高い所には神社か古い道があることが多く、地図で立てた仮説を現地で確かめる往復がこの趣味の骨格です。図書館の地域資料コーナーで古地図の複製を見るのも、同じ日にできます。

続けるとどうなるか

続けると、地名の付き方や道の曲がり方に法則があると気づき始めます。同じ読み方が旅先でも使えるので、観光地でない土地こそ面白くなります。歩いた記録を地図に落とす人、古地図と現在図を重ねる人、歴史や城めぐりと合流する人に分かれ、どこへ行っても手持ち無沙汰にならなくなります。

向き不向き・注意

成果が形に残りにくく、人に話しても伝わりにくい趣味です。歩く量が増えるので足腰と天候に左右され、夏場の長時間の街歩きは熱中症の危険があります。私有地や工事現場に立ち入らない、住宅街での撮影は住民に配慮するといった線引きも必要です。古地図や資料を集め始めると一枚数千円の古書に手が伸び、そこだけは費用が伸びます。

解説動画: 等高線から山の形を読む、登山地図と地形図の使い分け/山と溪谷ch.

概要: 地図アプリと登山地図で足りていると感じている人に向けて、地形図を読む基本を説明している。縮尺と方位、等高線の見方、地形を作る4つの要素、登山に関わる地図記号までを扱い、地形が読めると道の状態を予測でき、現在地の把握や遭難防止にもつながると位置づけている。

地形図とは: 一般登山道を歩くだけなら登山地図とアプリで困らないが、地図が用意されていない里山や沢登り、雪山などに入るなら地形図が必要になるという。読図に向くのは2万5000分の1で、地図上の1cmが実際の250m、4cmで1km。上が北という決まりで、公的機関のウェブ地図なら無料で閲覧でき印刷もできると紹介している。

等高線: 等高線は同じ高さを結んだ線で、2万5000分の1では10mごとの細い線と、50mごとの少し太い線が引かれている。太い線を数えれば標高が分かり、線の間隔が詰まっているほど傾斜が急。実際の山の図で、山頂に近いほど線が詰まり、裾野へ向かうほど広がることを確かめている。

地形の4要素: 地形を捉える手がかりとして、周囲より高いピーク、そこから張り出した尾根、逆にへこんだ谷、ピークとピークの間のくぼみである鞍部の4つを挙げている。まず輪になっているピークを探し、次に出っ張りと引っ込みで尾根と谷を拾うと、平らな図から起伏が立ち上がって見えてくるという。

記号と注意: 神社や記念碑、電波塔などはその場所を特定する目印になり、小屋の記号も役に立つ。道は幅で描き分けられているが、使われなくなった道が残っていたり、新しい道が載っていなかったりするので鵜呑みにはできず、里山にその傾向が強いという。崖や植生の記号からは、その場所の風景や森林限界の位置も読み取れる。