1つの文字が表す、基本の音。
1文字の段のゴールは、子音字1つとa / e / i / o / u(短母音)だけでできた3つの音の語を、読めて書けるところまでです。文字は、少ない数で多くの語が作れる組から入れます。最初の週に s・a・t・p、次に i・n・m・d、g・o・c・k、ck・e・u・r、h・b・f・l と、1週に4〜5文字ずつ足す順番が使えます(英国教育省 Letters and Sounds)。s・a・t・p の4文字だけで sat・pat・tap・at が作れ、i・n・m・d を足した週には sit・pin・tin・map・dip まで読める語が増えます。
子音は、伸ばせる音から練習します。f・l・m・n・r・s・v・z は息か声を続けて出せる音で、sun・man・fan のように1音ずつ引き伸ばしながら確かめられます(米国教育省 IES の指導ガイド)。/s/と/z/・/m/・/n/を先に固めると、つないで読む練習にすぐ入れます。p・b・t・d・k・g は息を止めて破裂させる音で、b を「ブ」のように母音付きで言うと、つないだ bat が「ブアット」に崩れます。止める音のあとに弱い母音を足す癖は、指導の中で聞き取って減らす対象です(米国教育省 IES の指導ガイド)。/p/と/b/は唇を開いた瞬間の破裂だけを出し、声を伸ばさずに止めます。
母音字は5つをまとめて覚えず、a・i・o・e・u の順に1つずつ足し、足すたびに前の母音と並べて読みます。cat / cot / cut、bad / bed、sit / set のように、母音字1つだけが違う語の組を使います。/æ/と/ʌ/、/e/と/ɪ/は、対で聞き比べてから言い分けます。hot の o は、アメリカ英語では唇を丸めずにあごを大きく下げ、イギリス英語では唇をより丸めてあごの下げを小さくします(Rachel's English)。イギリス英語の音は/ɒ/です。手本にする側を先に決め、お手本の声もその側にそろえます。
読み方が2つ以上ある文字は、最初は1つの読みだけで進めます。文字ごとにいちばんよく出る音から覚え、別の読みは1つずつあとで足す順番です(米国教育省 IES の指導ガイド)。c(2つの読み)は cat の/k/、g(2つの読み)は go の/g/、y(3つの読み方)は yes の/j/(/w/と/j/)から始めます。city・giant・my・happy の読みは、2文字のつづりを一通り覚えたあとの段で足します(英国教育省 Letters and Sounds)。quは q と u を1枚のカードに書き、queen・quick を/kw/のひとかたまりで読みます。
できあがりの目安は2つです。fep・mot・sud のような初めて見る3文字の語を、1文字ずつ区切らずに1回で言えること。お手本で聞いた sun・pig・bed を、見本を見ずに3文字で書けること。読めない語が出たら、母音字だけを指で押さえて短い音を言い直すと、崩れた所がその場で分かります。
出典
- 公的機関・英語 Department for Education and Skills(英国教育省)(2007) Letters and Sounds: Principles and Practice of High Quality Phonics (DFES-00281-2007)
- 公的機関・英語 National Center for Education Evaluation and Regional Assistance, Institute of Education Sciences(米国教育省)(2016) Foundational Skills to Support Reading for Understanding in Kindergarten Through 3rd Grade (NCEE 2016-4008)
- 資料・英語 Rachel's English American vs. British English – Vowel Sounds – Pronunciation differences