舌を引いて出す母音の種類。
rの響きを持つ母音は、練習の前に、アメリカ英語とイギリス英語のどちらを目指すかを決めます。アメリカ英語では girl・hurt の母音に r の響きがはっきり付き、イギリス英語では r を発音せず、舌を丸めない母音になります(Rachel's English)。以下はアメリカ英語の順番です。イギリス英語を目指すなら、舌を丸めずに口の形と長さで/ɜːr/・/ɑːr/・/ɔːr/を言い分け、母音で始まる語の前でだけ r が戻るr のリンキングを合わせて練習します。
最初に練習するのは/ɜːr/です。ほかの母音の形を持たず、舌の形そのものが音になるので、r の響きの作り方だけに集中できます。舌先を反らせる形と舌の背を盛り上げる形は、MRI で比べると低いほうの3つの響き(フォルマント)がよく似ていました(Zhou ら 2008)。舌の形は作りやすいほうを選び、bird の母音を5秒伸ばしても響きが変わらなくなるまで続けます。
対は、まず r の響きの有無を分ける hut / hurt、bud / bird、ton / turn です。/ʌ/から舌を奥へ引くだけで語が変わることを、口の開きを変えずに確かめます。次に/ɑːr/と/ɔːr/へ進みます。どちらも開いた母音を先に出してから舌を丸める音で、heard / hard で /ɜːr/ との違いを、far / for、card / cord、farm / form、star / store で2つの違いを練習します。/ɑːr/ と /ɔːr/ は、唇を丸めるかどうかだけで分かれます。
崩れやすい所は2つあります。1つは「アー」で代用して舌を丸めないことで、bird と bud、hurt と hut が同じに聞こえます。もう1つはあごの下げすぎです。r の子音ではあごをほとんど下げず、下げすぎると響きがうつろになります(Rachel's English・アメリカ英語)。rの響きを持つ母音でも、口の開きは半分ほどに保ちます。research の re のような強く読まない音節では、舌の形は同じまま、短く小さく、あごの下がりも少なくなります(Rachel's English・アメリカ英語)。
3つの音ができたら、er / ir / ur・ar・or・air / earのつづりの語で読みます。できあがりの目安は、hut・hurt・heart を録って聞き返したとき、3語が3つの違う音に聞こえることです。
出典
- 動画・英語 Rachel's English American vs. British English – Vowel Sounds – Pronunciation differences
- 論文・英語 Zhou X, Espy-Wilson CY, Boyce S, Tiede M, Holland C, Choe A(2008) A magnetic resonance imaging-based articulatory and acoustic study of "retroflex" and "bunched" American English /r/
- 動画・英語 Rachel's English English: How to Pronounce [ɜ] UR Vowel
- 動画・英語 Rachel's English How to make the R [ɹ] Consonant