弱く読まれる語と、縮めた形。
弱くなる語の数は限られています。冠詞・代名詞・前置詞・接続詞・助動詞を合わせて数十語で(Martin Weisser の表)、1語ずつ強い形と弱い形を言い比べれば覚え切れます。最初はthe・a / an・to・of・and・for・was・have / has・can・them の10語です。1語につき、強い形、弱い形、弱い形の入った短い句の順に言い、弱い形の母音は/ə/にします。
弱い形と同じ回に、強い形に戻る位置も覚えます。文の最後に来たときと、対比や強調で強く言うときは、弱い形になりません(Martin Weisser)。Where are you from? の from、Yes, I can. の can は強い形です。前置詞と代名詞の弱形の語も、文末の him や強調した her では元の形に戻ります。
聞き取りで最も落ちやすいのが弱い語です。中級の英語学習者は、母語や習熟度にかかわらず、機能語の聞き取りが内容語より大きく遅れていました(Field 2008)。日本の大学生578人の研究では、文を聞いて弱い語の空欄を埋める書き取りを1回15〜20分・計7回行った組の書き取りの正確さが伸びました。空欄の語は代名詞・前置詞・冠詞・語尾・助動詞・短縮形です(Ofuka・Gilbert 2016)。手順は、文章を1回聞いて意味をつかみ、1文ずつ聞いて空欄を埋め、もう一度聞いて直し、答えを確かめる順です(同)。書き取りのあとに足したシャドーイングの効果は、はっきりしませんでした(同)。
短縮形は、聞いたあとで元の2語に戻す練習をします。's は is と has、'd は had と would のどちらの場合もあり(Martin Weisser)、決め手は後ろの語の形です。he's going なら is、he's gone なら has、he'd left なら had、he'd go なら would です。言うときは、I'm、it's、don't のような日常の短縮形を2語に分けず、1音節で言います。否定の短縮形の聞き分けは、「文字と音の基本」の章で扱います。
録音した文を聞き返し、弱い語が前後の語にくっついて内容語より短く聞こえていれば、弱い形になっています。
出典
- 資料・英語 Martin Weisser Strong & Weak Forms
- 資料・英語 Martin Weisser Contraction
- 論文・英語 Field J(2008) Bricks or Mortar: Which Parts of the Input Does a Second Language Listener Rely on?
- 論文・英語 Ofuka E, Gilbert JE(2016) Raising awareness of unstressed words for dictation accuracy: A study on the effects of task and Japanese EFL learners' proficiency and attitude