ar・or・erなどのつづりと音。
r付き母音は、アメリカ英語とイギリス英語で音そのものが違うので、練習の前に手本にする側を決めます。アメリカ英語では her・bird・turn の母音にいつも r の響きが付き、イギリス英語ではこの r を発音しません(Rachel's English)。イギリスの標準的な発音では、母音の直前以外の r は消え、farmer は/ˈfɑːmə/になります(John Wells の音声学ブログ)。以下の口の作り方はアメリカ英語の話で、お手本の声も同じ側にそろえます。
順番は、arとorを先に、er / ir / urを次に、air / earを最後に置きます。ar・or・ur・er・ear・air が同じ段で、ir があとの段で入ります(英国教育省 Letters and Sounds)。ar と or はつづりと音が1対1で、読みも書きも迷いません。er・ir・ur は3つのつづりが同じ/ɜːr/になるので、読むのは易しく、書くのが難しい組です。air と ear は3文字をひとかたまりで見る必要があり、最後に回します。
音の練習は、r付き母音どうしの対で行います。hard / heard、farm / firm、star / stir、barn / burn、born / burn を交互に言います。/ɑːr/は father の「アー」のようにあごを下げて始め、舌が上がるのに合わせてあごも上がり、r へ切れ目なく移ります(Rachel's English・アメリカ英語)。/ɜːr/は記号が2つでも1つの音で、舌の中ほどを上げて奥へ引き、唇の両端を寄せて少し突き出したまま保ちます。/ɔːr/の morning・born は、唇の両端を少し寄せて始め、r に移るにつれて唇をゆるめます。
heart と hurt はカタカナではどちらも「ハート」になり、カタカナの読みでは区別が付きません。区別の手がかりは、あごの開きと、始まりの音色です。hard はあごを大きく開けて始まり、heard はあごをあまり開けずに最初から r の音色で始まります。言った音を録り、お手本と並べて、始まりの音色が分かれているかを確かめます。
つづりの側は、er・ir・ur を音では選べないので、つづりごとの束で覚えます。her・term・serve、bird・girl・first、turn・burn・hurt の3つの束を、単語カード(リング式)で1束ずつ回します。air / earは、bear・pear・wear と hear・near・year で ear の読みが分かれるので、2つの束にします。できあがりの目安は、her の母音を長く伸ばしても途中で音色が変わらず、farm と firm を聞いて a と i を書き分けられることです。
出典
- 資料・英語 Rachel's English English: How to Pronounce [ɜ] UR Vowel
- 資料・英語 John Wells(John Wells's phonetic blog)(2010) rhotic
- 公的機関・英語 Department for Education and Skills(英国教育省)(2007) Letters and Sounds: Principles and Practice of High Quality Phonics (DFES-00281-2007)
- 資料・英語 Rachel's English How to Pronounce AR, ORN, etc.
