粉・湯・時間の3つだけを決めて淹れる手順。
最初の1杯は、迷う前に決めることを3つだけに絞ると作業が進みます。粉の量・湯の温度・淹れ終わりまでの時間を淹れ始める前に決めておけば、器具は円錐ドリッパーかウェーブドリッパーのどちらか1つにペーパーフィルターを合わせるだけで、ハンドドリップの基本の形になります。
円錐形の円錐ドリッパーと、底が平らなウェーブドリッパーは、湯の通り方が形によって変わる(European Coffee Trip)。最初の1杯では、味の違いを比べる前に、手に入れやすいほうを選んで構いません。
粉の量は、湯100gに対して粉6〜8gが目安で、好みに応じてこの範囲で量を調整します(ワールド・バリスタ・チャンピオンの井崎英典)。目分量ではなく、はかりでこの粉量と湯量の比率を毎回量ることが、同じ味を繰り返す近道になります。豆は挽いてから時間を置くほど風味の可能性を失うので、飲む直前に挽くとよいとされます(European Coffee Trip)。
湯の温度は、沸騰した湯を少し置いて90℃前後まで下げるのが目安です(ジャパンカフェスクール)。カリフォルニア大学デイビス校のチームは、濃さと抽出率をそろえたドリップでは87〜93℃の差が官能評価にほとんど出なかったと報告しており、湯温の決め方で温度計の数値にこだわるより、粉の量と時間を先に固定するほうが効きます。ドリッパーと受け皿は、粉を入れる前に一度湯を注いで温めておくと、湯温の下がり方が緩やかになります(井崎英典)。
粉を入れたら表面を軽く揺すって平らにならします(井崎英典)。湯を注ぐ最初の30秒は、粉と同じくらいの量の湯を使う蒸らしにあて、粉が膨らんでガスが抜けると、そのあとの抽出で味が出やすくなります(ジャパンカフェスクール)。蒸らしのあとは中心から円を描くように注ぎ、ペーパーフィルターの壁には直接かけないようにして、注ぎ方と湯の落とし方を毎回同じにすると、淹れ直したときに原因を探しやすくなります。抽出の終わりにドリッパーを軽く3回ほど揺すると、壁に張り付いた粉にも湯が触れて、抽出し残しが減ります(井崎英典)。
全体の抽出は3〜4分ほどで終わり、湯が落ちきったら完成です。初めてで味が薄い・濃いと感じたときも、まずは粉の量を変えず、挽き目や注ぎ方だけを1つずつ直すと、どこが効いたかが分かりやすくなります。
出典
- 論文・英語 Batali ME, Ristenpart WD, Guinard JX(2020) Brew temperature, at fixed brew strength and extraction, has little impact on the sensory profile of drip brew coffee
- 動画・英語 European Coffee Trip Coffee Brewing Methods: French Press vs Pour Over vs AeroPress and more!
- 動画 ダイヤモンド公式チャンネル 世界一美味しいコーヒーの淹れ方〜ワールド・バリスタ・チャンピオン井崎英典が教える6つのポイント〜
- 動画 ジャパンバーテンダースクール・ジャパンカフェスクール プロが教える!誰でも簡単にできる美味しいコーヒードリップの入れ方







