測りかた図鑑
食味官能試験(人が測る)
外観・香り・味・粘り・硬さと総合評価の6項目を、基準米と食べ比べて採点します。日本穀物検定協会の方法では、選抜と訓練を受けた20名の専門の評価員が、基準よりよいか劣るかを項目ごとに答える相対法をとります。好き嫌いを集めた投票ではなく、決めた項目について差の向きと大きさを書き取る作業として組まれており…
食味ランキング(人が測る)
日本穀物検定協会が食味官能試験の結果を、産地品種銘柄ごとにまとめて毎年公表しているしくみです。基準米より特に良好が特A、良好がA、おおむね同等がA'、やや劣るがB、劣るがB'という五つの相対のランクで示されます。点数でも順位でもなく、ある一つの米と比べてどちら側だったかを表す記号で…
基準米(人が測る)
食味ランキングで比べる相手にあたる米で、日本穀物検定協会が複数産地のコシヒカリをブレンドしたものとして作成します。特Aという言葉は、その年のこの一つの米と食べ比べて特に良好と判定されたという意味であって、絶対的な水準や全国の順位を指しているわけではありません。物差しの側に名前が付いている、と読むのが近い形で…
三点識別試験法(人が測る)
3つの試料のうち2つを同じもの、1つを別のものにして並べ、違う一つを当てられるかを見ます。JIS Z 9080の官能評価分析にある手法で、当たった人数を偶然当たる確率の3分の1と比べ、差があるかどうかだけを判定します。どちらがおいしいかを聞かないので、答える側に好みや先入観が入りにくい形になっています。…
近赤外分光の食味計(機械が測る)
試料に近赤外線を当て、吸収のしかたからアミロース・米のタンパク質・水分・玄米では脂肪酸度という4つの成分の量を、粒を壊さずに推定する装置です。食味値として出る点数は、これらの測定値と食味官能試験の結果を結んだ較正式に入れて計算した成分からの推定値で、その名前が示すほど味に近い数字ではありません。米を粉にせず測れるので…
ヨウ素比色法によるアミロース定量(機械が測る)
アミロースがヨウ素と結び付いたときの青い発色を使い、米粉から取り出したでんぷんの呈色の強さを光の吸収として測り、標準品と比べて割合を求めます。うるち米で17〜23%、低アミロース米で3〜17%程度、もち米で0%という、粘りの話でよく引かれる値は、いずれもこの測りかたから出ています。米を粉にする工程が要るので…
RVA(ラピッド・ビスコ・アナライザー)(機械が測る)
米粉と水を入れた容器をかき混ぜながら加熱と冷却をし、そのあいだの粘りの変化を続けて記録する装置です。糊化(α化)が始まって粘度が立ち上がる点、最高粘度、加熱を続けたときの落ち込み、冷やしたときに戻る量が、一本の時間の曲線として出ます。粘りを一語で言う代わりに進み方の形で見る測りかたで…
DSC(示差走査熱量測定)(機械が測る)
試料と基準物質を同じ速さで加熱し、両者に要る熱の出入りの差を記録します。でんぷんが糊化(α化)するときは熱を吸うので曲線に谷が出て、その位置から糊化が始まる温度と終わる温度が、谷の面積から糊化に要る熱量が求まります。熱の量そのものを見る装置なので、粘りや硬さという言葉は一度も出てきません。炊飯の温度の話は…
テンシプレッサー(機械が測る)
炊いた米飯を機械の歯で押しつぶし、そのときの力の変化を記録します。押し込むのに要る力から硬さを、離すときに引かれる力から付着性を取り、その比として粘りの度合いを数値にします。粒を一つずつ測ることも、決まった量にまとめて測ることもでき、2回続けて押す形もあります。言葉では一つの粘りが、二つの数値に分かれて出てきます。…
穀粒水分計(機械が測る)
米粒に電気を通したときの通りにくさが水分の量で変わることを使い、重さに対する水の割合を推定する機器です。乾燥機から出した米の仕上がりや、保管している米の状態を確かめる場面で使われ、決まった量の粒を入れると数十秒で値が出ます。家庭向けに売られているものもありますが、米屋や農家の道具という位置づけで…
一合升(台所で測る)
米をはかる容器で、一合は180mLです。同じ一合でも重さは米で違い、農林水産省は精白米でおよそ150g、無洗米でおよそ160gとしています。炊飯器の内釜の目盛りも、この容積としての一合を単位にしているので、水加減の話はまずここの容積と重さの上に立っています。升が無いときは…
水は米の重さの何倍か(加水量の重量比)(台所で測る)
米の重さを基準にして、水の重さを決める測り方です。農林水産省は基準加水量を米の重さの1.5倍(容積の1.2倍)とし、近年の電気炊飯器では1.3〜1.4倍、ガスと電気の両方を考えて1.3〜1.5倍とする記載もあると紹介しています。一合升の一合150gなら195〜225mLにあたります。炊飯器の目盛りに合わせるだけでは…
浸漬吸水率の測定(台所で測る)
浸す前と後で米の重さを量り、増えた分を元の重さで割ります。ざるに上げて表面の水を切ってから量るのが要点で、水温30℃以下のうるち米では20〜25%程度とされます。台所の秤が1gまで読めれば、15分ごとのように時間を決めて量り、自分の米の吸い方を並べていけます。浸ける前の重さを控えておけば、途中で何度でも量り直せます。
炊き上がり倍率(台所で測る)
炊く前の米の重さに対する、炊き上がった飯の重さの比です。好ましい炊き上がりは米の重さの2.1〜2.3倍とされ、水は米の重さの何倍か(加水量の重量比)が1.5倍なら加えた水の8割ほど、1.3〜1.4倍なら9割近くが飯に残った計算になります。釜ごと量って空の釜の重さを引けば出るので、道具は台所の秤だけで足ります。…