近赤外分光の食味計
機械が測る
研究機関の装置が要る
近赤外線の吸収から、粒を壊さずに米の成分の量を推定する装置です。水分・タンパク質・アミロースなどを測るもので、味そのものは測っていません。食味値はこれらを官能試験と結んだ較正式に入れた推定値で、農林水産省も推定値であって食味を直接評価できないと書いています。
何を数字にするのか
試料に近赤外線を当て、吸収のしかたからアミロース・米のタンパク質・水分・玄米では脂肪酸度という4つの成分の量を、粒を壊さずに推定する装置です。食味値として出る点数は、これらの測定値と食味官能試験の結果を結んだ較正式に入れて計算した成分からの推定値で、その名前が示すほど味に近い数字ではありません。米を粉にせず測れるので、集荷や販売の現場でも使われています。
何が測れて、何が測れないか
農林水産省は、食味の推定についてあくまで推定値であって、官能検査のようなヒトが感じる食味を直接的に評価できないと、限界をそのまま書いています。測っているのは成分であって味ではありません。炊き方・水加減・保存の状態といった、口に入るまでのあいだに味を動かす条件は、どれも装置の外にあります。較正式を作ったときの米の範囲から外れた試料では、推定の精度も落ちます。
読むときの注意
点数は成分がこの範囲にあるという以上の意味を持ちません。較正式は作った機関と対象にした集団によって変わるため、装置や年の違う点数を並べて比べることはできません。同じ米から同じ数字が別の装置で出るとも限らないので、袋に刷られた食味値を銘柄どうしの比較に使う読み方は食味値が高い米はおいしいに分けてあります。機関と年を書けない数字は材料になりません。