炊き上がったらすぐほぐす?

炊く

炊飯器メーカーは、合図が鳴ったらすぐ蓋を開けるよう案内しています。しゃもじで手早くかきまぜ、余分な水分を逃がして炊きムラをならすためです。

言われていること

炊き上がったらすぐ蓋を開け、しゃもじで底から返してほぐす、と炊飯器メーカーの取扱説明書やサイトが案内しています。遅れると余分な水分が残る、というのが添えられる説明で、十字に切って四方から返す手順まで書かれていることもあります。炊飯器にまかせる使い方の締めにあたる工程で、釜の底に残った水を逃がすため、と書く説明もあります。

測るとどうか

三菱電機は炊き上がりの合図が鳴ったらすぐ蓋を開け、しゃもじで手早くかきまぜて余分な水分を逃がし炊きムラをならすよう案内しています。象印マホービンも炊飯モードに蒸らしを含むとしており、蒸らし期およそ10分のあいだに水分の均一化が済んでいるという農林水産省の説明とも揃います。べちゃついた状態を避ける工程です。

誰が・何を・どう測ったか

根拠はメーカー2社の案内と、農林水産省「米の調理特性」および檜作進 1970(調理科学)の蒸らすに関する記述です。ほぐす時刻を振って水分や食味を比べた第三者の試験は見当たらず、食味官能試験で放置時間を条件にした公開データも確認できていません。数値で示されているのは蒸らし期およそ10分という長さまでで、メーカーの案内に比較の条件は書かれていません。

だからどうする

合図が鳴ったら先に蓋を開け、十字に切ってから底から返す。これだけで釜の下に溜まった水が抜けます。しゃもじは切るように使い、練らない。水気が見えるうちに返すと粒の形が崩れずに済みます。すぐ食べない分はこの時点で小分けにして冷凍するへ回し、釜に置いたままにすると黄色くなった状態へ進むので、保温するかどうかもここで決めます。

まだ分かっていないこと

ほぐすまでの時間がどこから食味に響くのか、その境目は測られていません。何分放置すると水分がどれだけ偏るのかを示した公開データも、テンシプレッサーで硬さの差を追った例も見当たりません。炊きムラが出た状態がほぐしでどこまで消えるのかも、機種ごとの差も公表されている資料は見つからず、鍋で炊く場合との比較も見当たりません。