街の植物のきまり図鑑
街路樹の管理者(誰のものか)
歩道の木は、道路そのものの一部です。道路法2条2項2号が並木を道路の附属物に挙げていて、持ち主は家の前の住民ではなく、その道路を管理する国や都道府県、市町村になります。道路法2条2項2号は、道路上の並木や街灯のうち道路管理者が設けたものを道路の附属物に挙げています。附属物は同法2条1項の道路に含まれるため…
公園の木と草(誰のものか)
公園の草木を縛るのは、多くの場合その市区町村の条例です。都市公園法11条の禁止は国が設置した都市公園に限られていて、身近な公園は各自治体の都市公園条例が受け持ちます。都市公園法11条は、竹木を伐採し、又は植物を採取することや、都市公園を損傷し汚損することを禁じています。…
空き家の庭木(誰のものか)
空き家の庭木は、建物と一緒に法律の対象になります。空家等対策特別措置法2条1項が敷地の立木を空家等の範囲に入れていて、自治体は所有者へ伐採を求める道を持っています。空家等対策の推進に関する特別措置法2条1項は、空家等の範囲にその敷地を含め、そこへ立木その他の土地に定着する物を入れています。伸びた庭木や傾いた木は…
保存樹の標識(誰のものか)
保存樹の札は、伐採を禁じる札ではありません。都市の美観風致を維持するための樹木の保存に関する法律で市町村長が指定し、所有者には保存の努力義務が置かれる仕組みです。都市の美観風致を維持するための樹木の保存に関する法律2条は、市町村長が都市計画区域内の樹木を保存樹・保存樹林として指定すると定めています。…
特定外来生物の運搬(採る・運ぶ)
規制の中心は、生きたまま持ち帰るところにあります。外来生物法は飼養・栽培・保管・運搬をまとめて飼養等と呼び、特定外来生物についてこれを禁じています。外来生物法1条は、飼養、栽培、保管又は運搬をまとめて飼養等と呼び、4条がその飼養等を禁じています。つまり生きた株を抜いて持ち帰る、袋に入れる、車に積むという一続きの行為が…
落ちた実の持ち帰り(採る・運ぶ)
落ちたどんぐりの持ち主も、拾った人ではありません。民法は樹木を土地の定着物とし、そこから分かれた実は、元の物から収取する権利を持つ人に属すると定めています。民法86条は土地及びその定着物を不動産とし、生えている木を土地の一部として扱います。実や種は木から分かれると独立した物になり、89条1項が…
希少な野草の採取(採る・運ぶ)
採取を止める力があるのは、法令の指定と土地の権利です。種の保存法が指定した種は生きた個体を採ることが禁じられ、違反には重い罰則が置かれています。種の保存法9条は、国内希少野生動植物種等の生きている個体の捕獲、採取、殺傷又は損傷を禁じています。花を一輪摘む、株を掘る、踏んで傷つけるまでが同じ条文に並びます。…
刈った草と剪定枝の始末(採る・運ぶ)
庭で燃やす始末は、原則として法律が禁じています。廃棄物処理法16条の2が焼却を禁じ、政令が挙げるいくつかの例外に当たるかどうかで扱いが分かれます。廃棄物処理法16条の2は、処理基準に従う焼却、他の法令に基づく焼却、政令で定める焼却の三つを除いて、廃棄物の焼却を禁じています。刈った草も剪定枝も廃棄物なので…
越境した枝(隣との境)
越えてきた枝は、まず相手に切ってもらいます。民法233条1項は竹木の所有者にその枝を切除させることができると定めており、自分の手で切れるのは3項が挙げる三つの場合に限られます。民法233条1項は、隣地の竹木の枝が境界線を越えるとき、土地の所有者は「その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる」と定めます。…
越境した根(隣との境)
根は、催告を経ずに切り取れます。民法233条4項が、隣地の竹木の根が境界線を越えるときはその根を切り取ることができるとだけ定め、枝の側の手順を置いていないためです。民法233条4項は、「隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる」とだけ定めています。求める段も、催告の期間も置かれていません。…
隣に落ちる落ち葉(隣との境)
落ち葉を止める条文は、民法にありません。233条が扱うのは境界線を越えた枝と根で、葉や実が風で運ばれてくることは、その射程の外にあります。民法233条が名前を挙げているのは、境界線を越えた枝と、境界線を越えた根の二つだけです。飛んでくる葉や実に向けた条文は置かれておらず、掃除を隣家に義務づける規定も…
歩道にはみ出す庭木(隣との境)
相手が道路になると、根拠は民法を離れます。歩道へ出た庭木は道路法の側の話で、43条2号の禁止と、44条の沿道区域の義務が働きます。道路法43条2号は、「みだりに道路に土石、竹木等の物件をたい積し、その他道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある行為」を禁じています。歩道の上へ張り出した枝も…