成分図鑑 | オトモマッスル

肌のバリア機能を支える、角層にもともとある脂質成分です

セラミド
写真: Zyirkon (talk) / Public domain(Wikimedia Commons)

成分の働き

角層の細胞と細胞の間を満たしている脂質で、水分を挟み込んで蒸散を防ぎ、外部からの刺激を受けにくい状態を保つ働きに関わっています。肌にもともと存在する成分で、皮膚を保護し、肌を整える目的で化粧品に配合されます。セラミドには種類があり、計算機上の模擬の脂質膜で NP と NS を比べた研究(Reuter ら、2025年)では、NP の膜の水の通りやすさは NS の膜のほぼ半分でした。

向く肌質

乾燥肌や敏感肌に向いています。

使い方

加齢や乾燥、季節の変化によって角層のセラミドは減りやすいといわれ、乾燥や肌荒れが気になる時期に使われることが多い成分です。クリームや美容液に配合され、化粧水の後に重ねて使う使い方が一般的です。Evonik 社所属の著者らの総説(Schild ら、2024年)は、配合には高温で溶かすなどの工程が要り、溶け残りは傷んだ皮膚のモデルでバリアの回復を弱めたと述べます(メーカー資金・利害あり)。

注意点

配合されるセラミドには天然由来のものと、構造を似せて作られた合成の疑似セラミドがあり、成分表示の書き方が異なります。肌に合わない場合は使用を中止し、赤みなどの症状が続くときは皮膚科に相談してください。

解説動画

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【肌の乾燥注意⚠️】劇的に変わる正しいセラミドの見極め方を"乾燥肌""混合肌"の肌タイプ別で教えます。

疑似セラミドと人型セラミドの違い

配合されるセラミドには、人のセラミドに近い構造になるよう化学的に合成された「疑似セラミド」と、人のセラミドと同じ構造になるように作られた「人型セラミド」があります。疑似セラミドは工業的に量産しやすいため、比較的高い濃度で配合しやすいという特徴があるとされています。人型セラミドは構造の違いによっていくつかの種類に分かれており、どちらが優れているというより、処方の工夫や配合目的によって使い分けられている成分と考えられます。

セラミドにはいくつかの種類がある

成分表示では、セラミドNPやセラミドAPのように、アルファベットや番号のついた名称で表記されることがあります。かつては数字で呼ばれていたものが、現在はアルファベット表記に変わってきているといわれています。それぞれ担っている役割が少しずつ異なるとされ、単独の種類だけでなく複数の種類を組み合わせて配合している製品もあります。いろいろな形のものを組み合わせた方が、すき間を埋めやすいという考え方も紹介されていました。

剤形によるセラミドの入りやすさ

セラミドは本来、油に溶けやすい性質を持つ成分です。そのため、クリームのような油分の多い剤形には高い濃度で配合しやすい一方、さらさらとした化粧水に多く配合するには処方上の工夫が必要になるといわれています。乾燥が気になる時期にはクリームや乳液など油分を含むアイテムを重ねて使い、べたつきが気になる場合はセラミドの配合技術が進んだ化粧水タイプを選ぶ、といった選び方が紹介されていました。

選ぶときに見られている視点

動画では、セラミドが配合されているかどうかだけでなく、どのような種類がいくつ入っているか、また処方上の工夫がされているかを確認するという見方が紹介されていました。乾燥や肌荒れが気になる時期には、配合の内容にも目を向けてみると、自分の肌の状態に合ったものを選ぶ手がかりになるかもしれません。

出典: 友利新公式チャンネル(内科・皮膚科医)(YouTube)で動画を見る ▶

出典

  1. 論文・英語 Reuter M, Joseph E, Lian G, Lunter DJ(2025) Presence of Different Ceramide Species Modulates Barrier Function and Structure of Stratum Corneum Lipid Membranes: Insights from Molecular Dynamics Simulations
  2. 論文・英語 Schild J, Kalvodová A, Zbytovská J, Farwick M, Pyko C(2024) The role of ceramides in skin barrier function and the importance of their correct formulation for skincare applications

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