肌の科学図鑑・肌質とバリア機能
肌のpH
健康な肌表面は弱酸性に保たれているという性質


図: オトモシリーズ(オトモシリーズで作成した図)
しくみ
健康な肌の角層は、pHがおよそ4.1〜5.8の弱酸性とされます。ドイツ・キール大学のProkschは総説で、セラミドの代謝や角質のはがれに関わる酵素の働きがpHに調節されると述べています。企業の研究チームが330人の前腕で測ると、シャワーと化粧品を24時間控えたあとの平均は4.93で、自然な値は約4.7と見積もられました。同研究では常在菌の付着も調べ、pH4〜4.5で皮膚にとどまり、8〜9で離れやすくなりました。
スキンケアとの関わり
330人の研究では、pH5未満の肌のほうがバリア・保湿・鱗屑(角質のはがれ)の指標がよい結果でしたが、関係を見た結果で原因とは言えません。化粧品、とくに石けんの影響は大きく、欧州の水道水(約pH8)でも最長6時間pHが上がりました。乾燥肌や高齢の肌でpHが高いことはProkschの総説が述べ、中国の713人でも70歳超はpHが高く水分が少ない結果でした。『弱酸性』とうたう製品も、表示だけで優劣は言い切れません。
出典
- 論文・英語 Proksch E(2018) pH in nature, humans and skin
- 論文・英語 Lambers H, Piessens S, Bloem A, Pronk H, Finkel P(2006) Natural skin surface pH is on average below 5, which is beneficial for its resident flora
- 論文・英語 Man MQ, Xin SJ, Song SP, Cho SY, Zhang XJ, Tu CX, Feingold KR, Elias PM(2009) Variation of skin surface pH, sebum content and stratum corneum hydration with age and gender in a large Chinese population
関連
成分図鑑1
この項目が出てくる攻略
ほかのオトモ
同じ作りの図鑑が全11本あります。内容の近いものから並べています。
オトモドリンク&イーツ
料理と飲みものを、理由と条件から覚える
イーツ153・ドリンク122・発酵150
オトモストラテジー
兵法と戦略、勉強法の図鑑。原典と意訳を混ぜず、技ごとにどこまで確かめられているかを書く
兵法173・ハック202
シリーズ全11本を見る