攻略 | オトモマッスル

使うのをやめる・減らす・受診する、の順番。

ヒリつきや赤みを感じたときの手当ては、やめる・減らす・相談するの順に進めます。最初に、原因と思われる化粧品の使用をその場でやめ、ぬるま湯でこすらずにやさしく洗い流します。いつも使っている化粧品でも、ピリピリ感や違和感があれば、その時点で中止して刺激の少ない手入れに切り替えます(形成外科医の北條元治)。荒れたときこそ化粧水で保湿しなければ、という考え方は、必ずしも当てはまらないとされています(同)。

次に、使う製品を減らします。洗浄力の強い洗顔料や、レチノールやビタミンCなど刺激になりやすい成分入りの製品を外し、低刺激性の保湿剤だけのシンプルな手入れにします。セラミドを含む保湿剤は、バリアの構造を保つ働きが研究されています。日中は紫外線から肌を守り、落ち着くまでは新しい製品を試すのも控えます。荒れている部分は指で触ったり、こすったり、マッサージしたりせず、洗顔も含めて肌に負担をかけない扱い方にします。製品を外した日から、手入れで肌に触れる回数と時間がはっきり減ります。

レチノール
レチノール写真: Michael D. Turnbull / CC0
セラミド
セラミド写真: Zyirkon (talk) / Public domain

減らす理由は、肌の状態にあります。ヒリつきや赤みは、角質層と皮脂膜が保っているバリア機能が一時的に低下したサインであることが多く、外からの刺激を受けやすくなっています。この状態では低刺激の製品でもヒリつくことがあり、ふだん問題なく使えている化粧品や、ひげそり・マスクなどの日常の摩擦にも反応しやすくなります。新しい成分を重ねたり、洗浄や摩擦の刺激を加えたりすると、落ち着くまでに時間がかかったり、症状が強まったりすることがあります。刺激を減らしてシンプルな手入れに切り替えるのは、肌がもともと持っている働きを妨げないためです。

バリア機能
バリア機能写真: Salsero35 / CC BY-SA 4.0

赤みを隠そうとメイクを厚く重ねたり、肌に良さそうだからと美容液やパックを追加したりするのは、よくある間違いです。低刺激の手入れは、症状が落ち着くまで続けます。落ち着いたあとは、外した製品を一度に戻さず、1本ずつ数日から1週間ほど間隔をあけて戻すと、どの製品で荒れたかを見分けられます。

低刺激の手入れに切り替えても数日たって改善しない場合や、腫れ・水ぶくれ・強い痛みを伴う場合は、自己判断を続けずに早めに皮膚科を受診してください。違和感があるまま美白をうたう化粧品を使い続けた結果、白斑が生じた事例も紹介されています(同)。

出典

  1. 論文・英語 Deng Y ほか(2024) Skin Barrier Dysfunction in Acne Vulgaris: Pathogenesis and Therapeutic Approaches
  2. 論文・英語 Liu Z ほか(2025) Mechanisms and Repair of Skin Barrier Dysfunction: The TLC Strategy
  3. 動画・英語 Dr. Danny Guo(皮膚科医) The Most Science-Backed Skincare Routine
  4. 動画 北條元治(形成外科医。化粧品の開発を告知することがある) 【対応策と予防法】肌荒れ、肌トラブルが起きたら必ずやってほしいことを、医師が解説します