空心菜

葉物

向き: 条件つき

水温が高い季節にだけ、勢いよく伸びる葉物です。発芽適温が25〜30℃と高く、温水性の魚を飼っている夏の系でしか本来の勢いは出ません。

この系で育つか

高い温度のときだけ働く作物です。発芽適温は25〜30℃、10℃で生育が止まり、霜に当たれば枯れます。水面に茎を浮かせて根を大量に出す性質から、水質の浄化にも使われてきた植物です。ナイルティラピアのように水を暖めて飼う魚と、夏のあいだだけ季節が噛み合います。季節が外れれば、同じ株でもほとんど伸びません。

必要な養分

窒素をよく使うため、硝酸態窒素(NO₃-N)がたまりすぎた系の下げ役になります。ただし吸うのは伸びているあいだだけで、水温が落ちて止まれば、餌の量が同じでも硝酸は残ります(→魚が出した窒素はぜんぶ野菜が吸う?)。吸わせる相手ではなく、季節の役だと考えます。止まる時期を決めてから、置く面積を出します。

出やすい不調

秋に生育が止まったあと、餌を減らさないでいると硝酸だけが増え続けるほうへ寄ります。低い温度では伸びずに間延びし、葉の色も抜けていきます。季節で作物を入れ替える前提で置き、涼しくなる前に冬向きの葉物へ移します。抜いた茎は水路へ流さず、陸で始末します。入れ替えの日は、水温が落ちる前に決めておきます。

収穫までの目安

種をまいて2週間ほどで発芽し、本葉が4〜5枚になったら定植します。草丈が30cmになったら芽先を15〜20cm切って収穫を始め、あとは伸びた側枝を20〜30cmで随時採ります。本州の中間地では、4月から9月までの作物です。冬を越せないので、毎年まき直します。種は毎年新しく用意しておくほうが確かです。

解説動画: 【ズボラでOK!】空芯菜栽培はコレやるだけで激ウマ&収量アップ|空芯菜の育て方/ぽたろうの家庭菜園HACK

高い温度で回る: 動画は、熱帯アジア原産で寒さは苦手、夏の暑さは平気な作物だと置きます。発芽に向く温度は20〜30℃、育つ温度は22〜30℃、中間地なら4月から8月上旬まで長くまける、と述べます。種は殻が硬いので水に浸すと発芽しやすいとも触れます。6月末にまいた回では、発芽まで7日と言われるところ3日で芽が出ました。

水を切らさない: この動画がひとつだけと言う注意点が、あきれるくらい水をやることです。乾かすと茎と葉が硬くなってしまうので、雨の日以外は朝と夕に与えて、あえて軟弱気味に育てると述べます。湿った土を好むので与えすぎで根が傷む心配は薄い、と言い切り、水をたっぷり与えることがそのまま軟らかさにつながると結びます。

下葉を残して切る: 草丈が30cmを超えたら、下の葉を2〜3枚残して、その上を切って収穫します。残した葉の付け根から脇芽が次々と伸びてきて、1週間足らずでまた採れる状態に戻ります。2枚残しと3枚残しを比べた場面もあり、3枚残しのほうが株元の通気がよいぶん病気になりにくいと述べています。

株間で勢いを絞る: 間引きで株間を5cmほどまで詰めています。広く空けると一株ずつが養分を吸いすぎて勢いよく伸び、採れる量が食べきれないほどになるためだと述べます。詰めて養分を分け合わせ、採る間隔を1週間に一度へ落とす、という調整です。株間を伸びの速さの調節に使っている点が要点です。

挿し芽で殖える: 間引いた苗を切って作った挿し芽8本を土に挿した実験では、51日後にすべて根付いています。水に挿した茎も4日で葉の付け根から根が出て、20日でわさっと広がりました。6月末から10月中旬まで十数回採れたと結ばれ、種からでなく茎から始められることが、季節を追いかける作物では効きます。