スイスチャード

葉物

向き: よく育つ

暑さにも寒さにも耐え、長く採り続けられる葉物です。株を残して外葉から収穫できるので、床を空けずに一度植えれば季節をまたいで採れます。

この系で育つか

FAO 589 は三つの床の型すべてでよく育つとしています。硝酸の要求は中程度で、カリウムとリンは果菜より少なくて済むため、魚由来の養分と釣り合いやすい作物です。塩分にもある程度耐えるので、水を足すだけで続けてEC(電気伝導度)が上がってきた系でも、先に音を上げる側ではありません。

必要な養分

窒素が主で、カリウム(K)とリン酸(PO₄-P)は果菜ほど要りません(FAO 589)。葉柄が黄・紫・赤になるのは品種の特徴で、欠乏の指標ではありません。ここを取り違えると、要らない養分を足すことになります。色ではなく、古い葉と新しい葉のどちらから崩れるかで見分けます。赤い株が弱っているわけではありません。

出やすい不調

古い葉の縁から枯れ込むのはカリウム欠乏の形で、葉脈のあいだが縁から黄ばんでいきます。葉柄の色とは別の話です。FAO 589 は26℃を超えるときの遮光を勧め、大きい葉から抜いて中心の生長点を残すよう書いています。種は一粒から複数出るので、早いうちに間引きます。間引き遅れの株は、根が絡んで抜きにくくなります。

収穫までの目安

FAO 589 は発芽4〜5日(25〜30℃)、生育25〜35日、適温16〜24℃、生育の下限を5℃としています。株間は30cm、1m²に15〜20株。大きくなった葉から順に切れば、株を残したまま次の葉が出ます。一度に丸ごと抜かないので、床の空き方をこちらで決められます。次に空く日を、収穫のたびに数え直せます。

解説動画: スイスチャードの上手な育て方(種まきから収穫まで完全解説)フダンソウ栽培のコツとポイントが分かる!/野菜作りの教科書 Vegetable Beginners Guide

まく前のひと手間: 動画は、種の表皮に発芽をおさえる物質があるため、数時間ほど水に浸してからまくと発芽がそろうと述べます。発芽に向く温度は15〜25℃で、この幅から外れる時期はポットにまき、幅の中なら直まきでよいと分けます。光を好む種なので、かぶせる土は5〜10mmと薄くする、と付け加えます。

間引きの間合い: ポットには3粒、点まきなら1か所に4〜5粒まくので、本葉が出そろったところから何回かに分けて間引いていきます。早すぎれば苗がひょろ長くなり、遅れれば根が絡んで残す株まで傷めます。最後の株間は15cm以上、大きな株に育てるなら30cmほど空け、日当たりと風通しを確保すると述べます。狭いままだと株どうしが水分と養分を奪い合います。

外葉から摘む: 収穫は株ごと抜く採りかたと、外葉を摘んで長く採る採りかたに分かれます。動画は後者について、新しい葉は中央の生長点から伸びるので、そこは摘まないと念を押します。草丈15cmを超え、本葉が10枚を超えたころが始めどきで、外側から順に根元で切ります。30cmを超えると葉が硬くなるので、採るのを遅らせません。

足りない合図: 葉が黄色くなる、新しい芽が出なくなるのを、動画は肥料が足りていないしるしとして挙げます。外葉を摘む採りかたでは収穫のたびに追肥を与えると新しい葉が次々に伸び、株ごと抜く採りかたは基本的に元肥だけで育てる、と分けています。持ち出した分を足すという分け方で、この系なら硝酸態窒素(NO₃-N)がその分にあたります。

乾き気味に置く: この作物はやや乾燥を好むので水やりの回数は少なめでよく、多湿の状態が長く続くと病害の原因になると述べます。昼にしおれても夜に回復していれば毎日与えなくてよい、という見かたも示します。5〜30℃の幅なら栽培を続けられる作物で、病気は日当たりと風通しで防ぐ——水の側から見れば根が茶色くぬめるの手前で止める話です。