低アミロース米はもちもちしておいしい?

品種と買い方

アミロース含量が低いほど粘りが強く、硬さが下がることは実測されています。ただし測られているのは粘りと硬さという物性までで、好みの向きまでは決まりません。

言われていること

低アミロース米はもちもちしておいしい、冷めても硬くなりにくいと、売り場や産地の資料で案内されます。ミルキークイーンやスノーパールがその例として挙げられ、粘りの強さがそのままおいしさの順位として紹介されることが多くあります。もち米に近いほど良い、という並べ方も一緒に出てきます。弁当に向く米として案内されることもあります。もち米との違いまで説明されることは多くありません。

測るとどうか

農林水産省は、アミロース含量が高いほど米飯が硬く、粘りが少なくなるとしています。含量はうるち米で17〜23%、低アミロース米で3〜17%程度、もち米で0%です。育成された品種では、スノーパールがアミロース7〜9%で1998年、ミルキークイーンが1995年の育成にあたります。数値の並びとしては、うるち米ともち米の中間に位置します。

誰が・何を・どう測ったか

含量の区分は農研機構 東北農業研究センターの低アミロース米の解説によります。測られているのは粘りと硬さという物性で、テンシプレッサーのような測定器で比べられます。どの粘りを好む人がどれだけいるかを尋ねた比較は含まれておらず、栄養や健康との関係を示した資料でもありません。物性と好みは、別に測る必要があります。好みの分布を測った資料は、この解説には出てきません。

だからどうする

粘りの強い米が好みかどうかで選び、おいしさの順位としては読みません。冷めても硬くなりにくい性質は弁当やおにぎりで生きるので、老化(β化)が進みやすい常温や冷蔵で置く場面の米として選ぶと、性質と使いどころが結びつきます。炊く前に決めるのは、その日の食べ方のほうです。粘りが強すぎると感じたら、水加減を先に下げます。炊く量と水の量は、先に決めておきます。

まだ分かっていないこと

含量と物性の関係は測られていますが、どの含量帯を好む人がどれだけいるのかを示した大規模な調査は見当たりません。含量は登熟期の気温でも動くため、低アミロース米の年ごとの振れ幅を追った公開データも確認できていません。粘りの強さと冷めてからの時間の関係も整理されておらず、弁当での持ちのよさも数値になっていません。品種ごとの表示にも、含量までは書かれていません。