産地と品種が書けるのは検査を受けた米だけ?

品種と買い方

検査を受けていなくても、産地・品種・産年は表示できます。令和3年7月1日の改正で、農産物検査による証明が無くても、根拠資料を保管していれば表示できるようになりました。

言われていること

産地・品種・産年を袋に書けるのは農産物検査を受けた米だけで、未検査米は品種を名乗れない、という説明が解説記事にも書籍にも数多く残っています。検査の等級と表示の可否を結びつけた説明も同じ形で広まっていて、買う側は検査の有無を表示の裏づけとして読むことになります。古い記事から書き写されるたびに増えています。制度の側が変わったことは、あまり知られていません。

測るとどうか

令和3年7月1日の食品表示基準の改正により、農産物検査による証明がなくても、生産段階と流通段階の根拠資料を保管していれば、産地・品種・産年を表示できるようになりました。検査を受けたかどうかで書ける・書けないが決まるという説明は、現在は当てはまりません。改正から数年たった今も、古い説明のほうが多く見つかります。表示の裏づけが、検査から資料の保管へ広がった形です。

誰が・何を・どう測ったか

消費者庁が公表している食品表示基準(玄米及び精米の表示)の改正内容によります。産地・品種・産年が同一で、その根拠資料を保管しているものが単一原料米です。複数原料米は複数の産地・品種・産年を混ぜたもので、品質の良し悪しを表す区分ではありません。改正で何が変わったかは、この基準の本文に書かれています。区分の呼び名は、袋の原料玄米の欄に書かれています。

だからどうする

袋の一括表示欄で、単一原料米か複数原料米かという区分と、産年、精米時期の三つを見ます。表示の根拠は表示責任者に問い合わせられるので、気になったときは袋に書かれた連絡先を使います。読んでいる解説が令和3年6月までの内容のままでないかも、日付で確かめます。一括表示欄は袋の裏側にあり、産年の欄が空でないかも合わせて見ます。

まだ分かっていないこと

改正のあと、根拠資料に基づく表示がどの程度使われているのかを示す統計は見当たりません。表示の裏づけの取り方が、検査による証明と資料の保管とで違うことを、買う側が袋の上から見分けられるのかも確認できていません。制度が変わったことの周知の度合いも測られていません。表示の裏づけの資料そのものは、買う側からは見えません。改正前の記事がいつまで残るのかも分かりません。