クズ

夏に出る草

触れたときの扱い: 特に知られた刺激はない / 見ごろ: 夏(7〜8月)

葉が3枚で、のり面ごと覆っていればクズです。夏の終わりには、垂れ下がった葉のあいだから赤紫の花房が立ち上がります。

ここだけ見る(決め手)

小葉が3枚の大きな葉です。まん中の1枚は幅が10cmから15cmあり、裏は白い毛で覆われて、風にあおられると斜面全体が白っぽく裏返ります。8月の終わりからは葉のあいだに赤紫の花房が立ち、強い香りがします。蔓は茶色い毛が密に生えて太く、木のように硬くなった古株が根元に残ります。単葉と複葉でいえば、3枚で1枚の葉です。

いつ、どこに出るか

花は8月から9月、葉は5月から10月まで見られます。高速道路や鉄道ののり面、川の堤防、管理の切れた空き地など、日当たりのよい斜面が定位置です。同じ斜面ではセイタカアワダチソウが立ち、その上をこの草が覆います。放置された場所では低木も電柱も丸ごと隠れ、冬に葉が落ちると太い蔓が骨組みのように残ります。

よく似た草との違い

同じ場所を覆う二つと比べます。ヤブガラシは小葉が5枚で鳥足状に並び、橙色の平たい花盤を付けます。カナムグラは茎に下向きの刺があって触れば分かり、葉は掌のように切れ込みます。この草だけが小葉3枚で葉裏が白く、蔓に茶色い毛をまといます。花の形でも離れていて、赤紫の房が立ち上がるのはこの草で、ほかの二つは緑や橙の小さな花を平たく付けます。遠目でも、葉裏の白さで見当が付きます。

触れたらどうなるか

刺激よりも、蔓の毛と足元が問題になります。葉と花、切り口の汁に、知られた刺激の報告はありません。蔓には硬い茶色の毛が密に生え、素手で握って引くと手のひらがこすれます。覆われた斜面は地面が見えず、側溝の口やハチの巣に気づけません。斜面には踏み込まず、道路の側から見ます。のり面は道路の管理者が持つ場所で、街路樹の管理者と同じ考え方が当てはまります。

増え方

蔓と根の両方でふえます。伸びた蔓は節が地面に触れるとそこから根を下ろし、離れた場所に新しい株ができます。地下には太い塊根が残り、地上を刈っても翌年また伸びます。国際自然保護連合の侵入種専門家グループは、Pueraria montana を「世界の侵略的外来種ワースト100」に挙げています。刈った蔓の始末は、刈った草と剪定枝の始末の扱いです。