カナムグラ
夏に出る草
触れたときの扱い: 素手で触らない / 見ごろ: 夏(7〜8月)
触る前に、茎の刺の向きを見ます。細かい刺が下向きにそろって並ぶため、引く方向によっては皮膚が浅く切れる草です。
ここだけ見る(決め手)
茎と葉柄には、下向きの細かい刺が並びます。指を先へ滑らせるとひっかからず、手前へ引くと爪のように立って切ります。葉は掌のように5つから7つに切れ込み、ふちに鋸歯があって両面がざらつきます。アサ科の蔓草で(Humulus scandens、YList)、ほかの草を押し倒しながら重なって覆います。葉の切れ込みの見方が効きます。
いつ、どこに出るか
花は8月から10月で、河川敷、空き地、フェンスぎわの日なたに出ます。雌雄異株で、雄株は緑の小花を垂らして風に花粉を飛ばし、雌株は苞を重ねた短い穂を付けます。秋の花粉症では、ブタクサやヨモギと並んで原因の一つに挙げられる草です。夏の盛りには空き地が腰の高さまで埋まり、下にある草が見えなくなります。
よく似た草との違い
覆い方の似た相手とは、刺で分けます。クズの葉は小葉3枚で顔ほどに大きく、茎に刺は生えません。ヤブガラシは小葉が5枚で巻きひげを持ちます。アレチウリは実の集まりに白く長い刺が生えますが、茎はざらつく毛どまりで、下向きにそろった硬い刺はありません。茎を指の腹でなでて、引っかかる向きを確かめます。
触れたらどうなるか
素手で触りません。切るのは茎と葉柄に並ぶ下向きの刺で、蔓をつかんで引き寄せた向きに沿い、手首や前腕に細く浅い線の傷が並びます。痛みは後から出て、汗がしみます。切れたら流水と石けんで洗い、土の付いた傷はそのままにしません。近くで見るならニトリル手袋とアームカバーで肌を隠します。傷の扱いは葉のふちで切る傷と同じです。
増え方
種でふえる一年草ですが、地面を這って長く伸び、場所を占めます。刈られても残った根元から新しい蔓が何度も出て、夏の終わりにはまた覆います。雌株の実は苞に包まれたまま地面に落ち、翌春に一斉に芽を出します。河川敷ではアレチウリと同じく、ほかの草の上に重なって光を奪います。下にあった草は、夏のうちに消えます。