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洗う目的と、回数・力加減の目安。

洗う目的は、米粒の表面に残ったぬかの粉と、研いだときに出る遊離でんぷんを落とすことです。遊離でんぷんが水に溶けて糊のように働くと、炊き上がりは粒どうしがくっつき、べちゃついた状態に近づきます(Adam Ragusea)。一方、スペインのパエリアやイタリアのリゾットは、この遊離でんぷんを洗い落とさずにとろみとして使う料理で、米粒を分けたいかとろみを付けたいかによって、洗うかどうかの判断が変わります。

手順は、まず水を注いで2〜3回かき混ぜたらすぐに水を切り、これを2回繰り返します。次に水を使わずに手を丸めて30回ほど大きく混ぜ、再び水を注いで混ぜてから水を切り、まだ白く濁っていればもう一度繰り返します(Zojirushi America Corporationの実演)。洗うは、たっぷりの水で手早く行い、水を3〜4回替えるところまでを指します(農林水産省)。

力加減は、押しつけるように研ぐ方法と軽く洗う方法を比べても、飯の総合評価に有意差は出ません。研いだ側は米粒の表面が削れて砕ける割合が増えるだけです。力を入れてしっかり研ぐ?はここで崩れています。手洗いと泡立て器での洗米を比べた発表要旨でも、速くかき混ぜるほど砕け米が増えた一方、官能検査では手洗いとの間に有意差は見られませんでした(小田きく子ら2002年、昭和女子大学)。手を強く速く動かすこと自体に、味を良くする効果は確かめられていません。

最初の水を捨てるのは、乾いた米が最初に最も速く水を吸うためです。最初の水は10秒以内に捨てる?という秒数は米穀店の経験則にとどまり、具体的な秒数を比べた公開データは見当たりません。とぎ汁が透明になるまで洗う?にも、透明になるまで続けるよう求めた基準はなく、回数を重ねるほど米粒が砕ける割合が増えるだけです。水を3〜4回替えたところでやめて構いません。

無洗米は洗う工程自体が要らず、無洗米で炊くのとおり水を入れてそのまま炊き始められます。無洗米は洗わずに炊ける?で確かめたとおり、肌ヌカをあらかじめ工場で落としてあるためです。古くなった米は、研ぐことで表面の酸化した脂質が落ち、食味の改善が期待できるとされており、新しい米と古い米で力加減を変える余地はあります。炊飯器の内釜で米を洗ってはいけない?のとおり、内釜で洗えるかどうかは味の差として測られた話ではなく、機種の取扱説明書が示す内側の加工しだいです。

出典

  1. 公的機関 農林水産省 米の調理特性
  2. 論文 小田きく子・関本美貴・島田淳子(日本家政学会研究発表要旨集)(2002) 洗米操作が米飯の食味に与える影響
  3. 動画・英語 Adam Ragusea Is washing rice really still necessary?
  4. 動画・英語 Zojirushi America Corporation How to Wash Rice