キビタキ
公園と林
いつ日本にいるか: 夏に来る(夏鳥)
黒い体に、黄色が三か所そろえば決まりです。眉と腰と喉の黄色がそろうのは雄で、雌は黄色を持たないオリーブ褐色の別の鳥に見えます。
まずここを見る
雄は上面の黒と、眉・腰・喉の黄色との対比で決まります。黄色い眉斑は目の上から後ろへ短く走り、腰の黄色は飛び去るときに背中の下側で光るので後ろ姿にも残ります。喉から胸は橙色みの強い黄で、翼には白い斑が入ります。雌は黄色をまったく持たないオリーブ褐色で、同じ種とは思えない姿です。黄色があれば雄、無ければ雌か若い個体と割り切ります。
大きさとかたち
全長は約13.5cmで、スズメより小さく、シジュウカラ(約14.5cm)と並ぶ大きさです。嘴が横に平たく、口の周りに剛毛が生えるのはヒタキの仲間に共通する形で、飛ぶ虫をくわえるための作りです。枝の途中で上体を立ててとまり、飛び出しては同じ枝へ戻る動きが、この体つきと結びついています。尾は短めで全体に丸く、雄の翼の白い斑はとまっているときも肩のあたりに残ります。
いつ・どこで会えるか
4月下旬から5月にかけて南から渡ってきて、低山から山地の落葉広葉樹林で繁殖する夏鳥です。渡りの時期には平地も通り、都市公園の芝生と広場をふちどる林でも足を止めます。2016〜2021年の全国鳥類繁殖分布調査は8,521羽を数え、1970年代の3,520羽を上回りました。林が育って樹林性の夏鳥が増えた代表として扱われています。
こえ
さえずりは短い節を次々に取り替えるのが特徴で、「ピッコロロ」「オーシツクツク」のように節ごとに調子が変わります。同じ節をくり返さないので、途中だけ他の鳥の声に聞こえるのがややこしいところです。地鳴きは「ヒッ ヒッ」と硬く、渡りの途中の公園でもこの声だけは届きます。里山の雑木林では梢の高さから鳴き続けるので、声の方向は上を探します。
そっくりな鳥との違い
難しいのは雌です。オオルリの雌とは、色だけでは分けきれません。手がかりは大きさ(キビタキ約13.5cm、オオルリ約16.5cm)と、オオルリの雌は尾の外側に青みが差す点です。喉から胸の色みも、こちらは淡い褐色でぼんやりしています。雄ならメジロの黄緑と迷うことがありますが、目のまわりの白い輪の有無で分かれます。決めきれない雌は、雌としか記録しない形で残せます。