うさぎ座ガンマ星

二重星

見え方: 双眼鏡で見える

どんな双眼鏡でも余裕で離れる、冬の広い対です。3.6等と6.2等が95秒角離れていて、リゲルから南へ下るだけでたどり着けます。

何がどう見えるか

3.6等の黄白色の星に、6.2等の橙色の星が寄り添う対です。離角は95秒角あり、低い倍率の双眼鏡でも十分に離れて見える広さにあたります。肉眼では明るいほうの一つだけが見え、暗いほうは肉眼の限界等級がよほど高い空でなければ出てきません。南の低い空に来るので、大気減光で明るさも色も落ちます。

探しかた(目じるしからの道順)

オリオン座のリゲルから、南南東へおよそ16度下ります。腕を伸ばした握りこぶしの幅が約10度なので、こぶし一つ半ぶんが目安です。その先に3等前後の星が集まるうさぎ座の胴があり、ガンマ星はその南側にあたります。リゲルを視野の上端に置いて、まっすぐ下へ送るのが迷いにくい道順で、うさぎ座を初めて探すときの入口になります。

双眼鏡で何が増えるか

95秒角は7倍でも見かけ11分角まで開くので、手持ちのままはっきり二つに割れます。明るいほうは黄色みを帯び、暗いほうは橙に見えますが、並べて初めて分かる程度の色の差です。周りに目立つ星が少なく、視野の中で対だけが浮かびます。高度が低い夜は像がにじんで揺れるので、南中する時刻に近づけて見ると落ち着きます。

写真との落差

写真では二つとも青白い点になり、色の差が消えることがあります。星の色は撮影時の色調整に左右されるためで、彩度を上げた作品では逆に差が誇張されます。長時間露光では明るいほうがにじんで大きな玉になり、6等の相手がその輪の中に沈むこともあります。目で見る対は、大きさの違う二つの点が静かに並ぶだけの姿です。

正体

29光年と、太陽系のすぐ近くにある星系です。年周視差でこの距離が確かめられ、太陽よりわずかに熱い手近な恒星として、地球型惑星を探すNASAの計画で優先度の高い観測候補に挙げられました。赤外線の観測では惑星の材料になる塵の円盤は見つかっていません。二つは共通の重心を回る連星で、暗いほうは黒点で明るさが変わる星です。