バタフライ星団
散開星団
見え方: 双眼鏡で見える
蝶に見えるかどうかは、双眼鏡の倍率で決まります。明るい星の並びが二つの弧を作り、その間が空いて見えたときだけ羽の形になります。
何がどう見えるか
肉眼では4.2等の淡い光の点にしかならず、形までは分かりません。視直径25分は満月一つぶんより小さく、隣のプトレマイオス星団より小さくまとまった側です。天の川の濃い部分に重なるので、空が明るいと背景に埋もれます。南が開けた暗い場所なら、二つの星団が並んでいることまで肉眼で分かります。
探しかた(目じるしからの道順)
さそり座の尾の先の針から、北西へ満月三つ分ほど進んだところにあります。プトレマイオス星団を先に見つけ、そこから少し北西へ視野を送るほうが早いです。二つが並んだら、大きく粗いほうがプトレマイオス、小さくまとまったほうがこちらです。夏の宵に南の低いところへ来て、南中しても高度23度どまりです。南の視界が開けていない場所では、季節が合っていても届きません。
双眼鏡で何が増えるか
十数個の星が二列に分かれ、羽を広げた形が現れます。真ん中の空いた部分が見えるかどうかが、蝶に見えるかの分かれ目です。いちばん明るいさそり座BM星はオレンジ色の半規則変光星で、5.5等から7.0等の間を行き来します。白い粒の中に一つだけ色の違う星があることが、双眼鏡で増える見どころです。
写真との落差
写真では、羽の形がはっきりした青白い星の群れに写り、BM星のオレンジがよく際立ちます。長時間露光では15等ほどまでの約120個が写り込み、蝶の輪郭が濃くなるためです。双眼鏡で分離できるのは明るい十数個で、色は最も明るい一つを除きほぼ白っぽく見えます。低空で撮れば画像全体が赤く色づきます。
正体
およそ1590光年先にある散開星団で、メシエ番号はM6です。15等ほどまでの約120個がメンバーとされ、いちばん明るいさそり座BM星はK型のオレンジ色の巨星です。蝶という見立ては近代に付いた呼び名で、二世紀の記録にある星雲状の天体がこれだった可能性も指摘されています。カタログ上の発見はシェゾーの1746年です。